5月の「端午の節句」に合わせて、長野県伊那市西町の旧井澤家住宅(市有形文化財)は五月人形を40点ほど展示している。来場者らに楽しんでもらう取り組みで、コロナ禍は中断していたものの5年ぶりに企画。重厚な雰囲気のよろいかぶとや勇ましい武者の人形などが並び、訪れた人たちの注目を集めている。12日まで。

 人形の多くは同施設を管理する「伊那部宿を考える会」に寄贈されたもの。昭和の作という3段飾りの人形は、最上段に丁寧かつ緻密な意匠のよろいかぶとが置かれ、太鼓や扇などの調度品もある。他の展示品にはかぶとや武者の人形があり、古いものは大正時代にさかのぼるという。

 同会の木下敏夫会長は「懐かしく思ったり、若い人には端午の節句の文化に関心を持ったりしてほしい」と期待していた。

 観覧時間は午前9時〜午後5時。火曜日休館。観覧料は大人200円、小中高生無料。問い合わせは、同施設(電話0265・74・8102)へ。