最大10連休だったゴールデンウィークも終わりました。長期の休み明けに注意したいのが、いわゆる「五月病」です。
連休明けの初日、名古屋駅前では雨の降る中、傘を差して職場や学校に向かう人の姿がみられました。
「どんよりした気持ち。ちょっとしんどいというか、これからまた仕事が始まるから、頑張っていかなきゃという思いです」(会社員・30代)
長い連休だっただけに次のお休みも待ち遠しいところですが、次の祝日は7月15日の「海の日」で2カ月以上先です。
街の人に、連休明けの「仕事」を乗り切る方法を聞いてみると──
「気持ちは沈むが、今週頑張ったらこういう“ご褒美”があるというのを設定してから今日のぞんでいるので、やりきりますという感じです」(会社員・20代)
どんなご褒美があるのか聞くと、「焼き鳥を食べに行きます」とのことでした。
GW明けは「五月病」に注意
連休明けで注意が必要なのが五月病です。どのようなことに気を付ければいいのでしょうか。
名古屋市中区の心療内科・精神科「ひだまりこころクリニック」には、朝から心や体の不調を訴える人が診察を受けに来ていました。
「4月から上司がかわって、その関係で仕事で悩みがあったので。今まで眠れていたのが、上司がかわって性格的に合わなくて、不安になって、夜もぐっすり眠れなくて」(女性・40代)
体のだるさや、やる気の低下などの体調の異変は「五月病」といわれ、ゴールデンウィークの連休後などにこうした症状を訴える人が多くなってくるそうです。
「新年度になって新しいことが急に始まると、その変化に対して疲れが出てきてしまって、五月病というのがある。だんだん増えている印象。GW後は特に増えていくだろうと予想しています」(ひだまりこころクリニック 野村紀夫理事長)
「五月病」の原因と対策
「五月病」の主な原因は、環境の変化といわれています。
4月から新しい仕事や、生活を始めた人は特に注意が必要です。
「特に真面目な人ほど、新年度だと『頑張るぞ』と頑張り過ぎてしまうと思ったよりも成果が上がらなかったり、頑張りすぎたことで続かなかったりすることで、五月病になりやすくなってきますので、特に“頑張り屋さん”ほど気をつけていただけるといいと思います」(野村理事長)
野村理事長が勧める「五月病」の対策とは──
「新年度が始まるから、いろいろ始めてしまう。仕事を始めよう、勉強もしよう、これもあれもやってみようって頑張りすぎてしまうと、バテてしまいます。新しいことを始めすぎないこと」(野村理事長)
大事なのは「マイペース」
気分転換についつい触りがちな、スマホにも注意です。
「スマホを使いすぎない。新年度が始まると調べることが多い。みなさんスマホを使って夜まで調べてしまうので。あとはゲームとかなぜか始めてしまって、気分転換が気分転換にならないこともあるので、特にスマホ使う時間、そこで頭を使ってしまう。より疲労を重ねて五月病を悪くしてしまうので、スマホもほどほどにしておきましょう」(野村理事長)
また家族など周囲の支えで、心の不調を乗り越えたという人も──
「みんな優しい。全然無理しなくていいよと、ずっと支えてくれた。周りの支えで何とかこられた。話をきいてくれることが大きかった」(女性・50代)
そのほかにも軽い運動などでリフレッシュすることや、自分を追い込んだり周囲と比較したりしすぎずに、「マイペース」を大事にしていくことが効果的だということです。