長野県信濃町の山林で、昼過ぎ、男性が倒れているのが見つかり、死亡が確認されました。顔や背中に大きなひっかき傷があり、警察や町は、クマに襲われたとみて、周辺に警戒を呼びかけています。

警察や消防によりますと、信濃町野尻の山林で21日正午すぎ、林道の工事をしている会社の人から、「山林内で倒れている人を発見した」と110番通報がありました。

倒れていたのは男性で、顔や背中に大きなひっかき傷があり、その場で死亡が確認されました。現場の状況から、クマに襲われたとみられています。

身元は新潟県糸魚川市の会社員の58歳男性と判明しました。

男性は、通報した人の同僚とみられ、20日、一人で現場に出かけたまま、行方が分からなくなり、21日朝から探していたということです。

町によりますと、4月以降の町内でのクマの目撃は4、5件で、例年より少なかったということです。

警察と町は、周辺の地区に警戒を呼びかけています。

県内では、6月に入りクマによる人身被害が4件発生していて、県は現在、「クマ出没注意報」を発令しています。山に入る際は、クマと遭遇しないようにするため、鈴やラジオなど音の出るものを携帯してほしいとしています。