4月16日は「エスプレッソの日」だ。コーヒーマシンやエスプレッソメーカーなどを手がける企業が、イタリアのカフェ文化のひとつ「エスプレッソ」の普及を目的に制定した。「エスプレッソ」は1906年のミラノ万博で「Caffe Espresso」と表記されたのが始まりとされ、国際カフェテイスティング協会イタリア本部も4月16日を「イタリア エスプレッソデー」としている。そこで「三刀流」に馬主孝行と、「エスプレッソ」と名のつく競走馬をみていこう。

 代表格は何といってもタガノエスプレッソだろう。2歳時にデイリー杯2歳Sで重賞初制覇。3歳時には牡馬3冠を皆勤し、全て13着という珍記録を残している。その後、4歳時にダートのファイナルSを制すると、7歳で障害に転じてから阪神ジャンプS、京都ジャンプS、京都ハイジャンプと重賞を3勝。平地と障害でのダブル重賞制覇、さらには芝、ダート、障害の全てでオープン勝ちという「三刀流」の活躍を見せた。

 オールドファンの中にはエスプレッソトニーの名前を覚えている人も多いはずだ。(有)社台レースホース所有のトニービン産駒。96年の七夕賞で2着となるなど、準オープン〜オープンで息長く活躍。1億円以上を稼ぎ出した馬主孝行な馬だった。

 もう1頭、トレノエスプレッソも紹介しておきたい。(株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン所有のエンパイアメーカー産駒。母の父マンハッタンカフェ、母バリスタに続き、3代に渡ってコーヒーに関する名前が付けられたことで、一部で話題となった。

 タガノエスプレッソの引退以降、JRAでエスプレッソと名が付く馬は走っていない。大舞台で芳醇な香りを漂わせる新星の登場を待ちたい。