インターネット・ショッピングモール「楽天市場」を運営する楽天グループは4月30日、出店者向けにEコマースのノウハウを提供する学習サービス「楽天大学」が運営するEラーニング型の動画講座「RUx(アールユーエックス)」において、AI技術の基礎知識やAIツールの活用法について学べる出店店舗向けの動画講座「楽天AI大学」を公開した。出店店舗のAI活用の促進により、店舗運営の効率化や生産性向上の支援を加速する。

「楽天市場」は、出店者向けにEコマースのノウハウを提供する学習サービス「楽天大学」を運営。2000年の開講以来、店舗運営・売上拡大のノウハウを学べるEラーニング形式の「RUx」や、「楽天市場」出店店舗の成功ストーリーを紹介する「Rakuten DREAM」などの多様な講座を提供し、店舗運営をサポートしている。

出店店舗によるAIの活用も促進しており、2024年3月28日には、「楽天市場」出店店舗向けの店舗運営システム「RMS」(Rakuten Merchant Server)において、AIを活用した店舗運営支援ツール「RMS AIアシスタント β版」の提供を開始した。

「RMS AIアシスタント β版」は、商品の説明文生成や商品画像の加工、ユーザーへの問い合わせ対応用の文章生成、自店舗の売り上げ傾向などのデータ分析・解説、店舗運営に関する疑問を解消するためのAIチャットボットなど、店舗運営の日常業務に関わる多様な機能を搭載。出店店舗は、これらのAI機能を活用することにより、業務内容の効率化や業務時間の短縮を図ることが可能だ。

さらにこのほど、「楽天大学」の「RUx」において、AI技術の基礎知識やAIツールの活用法について学べる出店店舗向けの動画講座「楽天AI大学」を公開した。AI技術に関する理解促進と店舗運営におけるAIツールの活用推進を目的としており、「楽天市場」に出店する事業者は、AIの基礎知識に加えて、「RMS AIアシスタント β版」の各機能の利用方法や出店店舗の活用事例などを学ぶことができる。

将来的には、ビジネスパーソン向けの学びの場として開設したWebメディア「楽天大学ラボ」においても、業界の有識者の知見を交えたAIに関する知識や教養を身に付けるための動画コンテンツを一般ユーザー向けに配信するなど、今後も順次コンテンツを拡充するとしている。

楽天グループは、AI化を意味する造語「AI-nization(エーアイナイゼーション)」をテーマに掲げ、さらなる成長に向けて、ビジネスのあらゆる面でAI活用を推進している。「楽天市場」においても、AI技術活用によるユーザーの買い物体験、および利便性の向上や、出店店舗の店舗運営の効率化に取り組んでおり、今回の取り組みにより、出店店舗のAI活用を促進し、店舗運営の効率化や生産性向上の支援加速を図った。。

「楽天市場」は今後も、AIを中心とするイノベーションへの適応や最先端技術の活用を通じて、出店店舗の店舗運営支援に取り組み、より高品質で利便性の高いプラットフォームの実現を目指す考えを示した。