総合アパレルメーカーの三陽商会は2023年9月、7つのECサイトを統合し、「SANYO ONLINE STORE」としてリニューアルした。リニューアル以降、同社のEC運営上の課題であった不正利用とチャージバックが、ほぼゼロになったという。決め手は、ECプラットフォーム「Shopify Plus(ショッピファイプラス)」を導入したことと、オンライン決済サービスをSBペイメントサービス(以下SBPS)に切り替えたことだという。SBPSが提供する不正検知サービス「AI不正検知」「EMV 3-Dセキュア」や、多種多様な決済手段が、ECの購入率を高めているようだ。三陽商会の事業統轄本部マーケティング&デジタル戦略本部の斉藤裕介ウェブビジネス部長に、SBPSのサービスを採用したメリットについて聞いた。


<三陽商会のECモールへ>
――まず、ECサイトをリニューアルした目的について教えてください。

当社は2023年9月に、「SANYO ONLINE STORE」と、「CRESTBRIDGE(クレストブリッジ)ONLINE STORE」の二つのECサイトをリニューアルオープンしました。

リニューアルした大きな目的の一つは、ブランドごとに展開していたECサイトを統合し、ユーザーに対するタッチポイントを集約・強化することでした。

それまで当社では、20ブランドの商品を扱う「SANYO iStore(サンヨー・アイストア)」と、ブランドごとに運営するECサイトを、合計7つ運用していました。

別々のECサイトとしてそれぞれ独自の運営をしていた結果、一人に対してユーザーに複数のタッチポイントが点在し、適切なアプローチができないという課題につながっていました。

ユーザーとのタッチポイントを一つのECサイトに集約させ、三陽商会のECモールとして運用することで、ユーザーとのコミュニケーションを強化しようと考えました。


<カスタマイズ性が進化しブランドの世界観を表現>
――「Shopify Plus」を採用した理由は?

「Shopify Plus」に決めたのは、グローバルで展開しているプラットフォームであり、安定性や安全性に信頼がおけたからです。「Shopify」には、アプリでECサイトの機能を拡張できるという特徴があります。将来的に、ECサイトにさまざまな機能を搭載したくなったときに、その都度開発するのではなく、アプリを使って容易に導入できるであろうことを見越しています。

それぞれのブランドの世界観をECサイト内でどう表現するかが課題でしたが、「Shopify Plus」はページのレイアウトを比較的自由にカスタマイズできたため、イメージ通りの世界観の表現を実現することができました。


<「Shopify」での連携実績が多彩なSBPS>
――リニューアル前には、決済の面でも課題があったと聞きました。

リニューアル以前は、不正利用やチャージバックの被害が増えてきていました。被害を抑えるためには、大規模なサイトの改修が必要であることも、すぐに対策に踏み切れない理由の一つになっていました。

リニューアルを機に、「Shopify」と連携しているSBPSのオンライン決済サービスを採用しました。

SBPSは、不正利用の抑止につながる「AI不正検知」のサービスを提供しています。当社が以前から導入したかったキャリア決済や、PayPayなどのID決済も提供実績が多数ありました。

一番の決め手は、「Shopify」と連携した実績が多数あったことと、Shopify×SBPS営業チームの細やかな対応だったと思います。SBPSの決済システムの安定性、不正利用対策、決済手段の豊富さなどについて丁寧に説明してくれました。 

――SBPSのサービスを導入した効果はどうですか?

リニューアル以降、SBPSが提供する「AI不正検知」や「EMV 3-Dセキュア」の導入によって、不正利用やチャージバックはほぼゼロになりました。初めて導入したキャリア決済やPayPayの利用率は想定以上に高く、ユーザーの満足度の高まりに直結しました。


▲三陽商会 事業統轄本部マーケティング&デジタル戦略本部 ウェブビジネス部長 斉藤裕介氏
 
複数のブランドを統合したECサイトにリニューアルしたため、それぞれのユーザーに合わせた、多様な決済手段を導入する必要がありました。SBPSは、クレジットカード、キャリア決済、ID決済など、多種多様な決済手段をラインアップしているので、今後新しく決済手段の追加を検討する際にも対応できると考えています。

――今後、新しいECサイトで実施していきたい施策はありますか?

たくさん計画はありますが、一つは実店舗との連動を強化していくことです。昨年のリニューアル時には、ECサイトで選んだ商品を店頭に取り寄せて試着ができるサービス「TRY&PICK(トライアンドピック)」を開始しました。「TRY&PICK」の利用率は想定よりも高く、店舗がECの利用を促してくれるという、OMOのメリットも生んでいます。

今後、さまざまなECの施策を、SBPSを含めたソフトバンクグループ各社の協力を得て実現できるのではないかと、期待しています。



▲SBPS 第二営業本部営業1部1課 山本将史氏(左)と三陽商会 事業統轄本部マーケティング&デジタル戦略本部 ウェブビジネス部長 斉藤裕介氏(右)



■オンライン決済代行と「AI不正検知」のSBペイメントサービスはこちら
https://www.sbpayment.jp/?argument=3qe9Sa9A&dmai=a664d3d5e79403