ヤンマーホールディングス(HD)傘下のヤンマーアグリ(岡山市中区、所司ケマル社長)は、ほ場での約9割の作業を自動化できるコンバイン(写真)を5月1日に発売する。ほ場の最外周を1周分だけ手動で刈り取れば、有人走行で直進や旋回、刈り取りなどを自動で行う。想定販売価格は消費税込みで約2261万円から。担い手不足が深刻化する農業の効率化で貢献を狙う。

同コンバインは最初に、ほ場の最外周を手動操作で刈り取り、外形を登録する。その後2−3周は旋回のみを手動で行い、刈り取りやリールの昇降、旋回、タンクに貯まったもみ殻の排出、中割位置の決定まで全て自動で行える。複雑形状のほ場では直進のみを自動操舵できるなど、ほ場に合わせて自動モードを変更することも可能。

コンバインの自動化では、クボタも1月に人が搭乗せずオペレーターによる監視の下で自動運転する機種を発売した。各社は農業の省人化・省力化に向けた農業機械の自動化で研究開発を進めている。