こんにちは、美容師の川口達也です。年間10万人以上来店するメンズヘア専門の美容室「MEN’SHAIR PERCUT(メンズヘア パーカット)」を東京、千葉、名古屋、大阪で運営しています。
 男性の髪の悩みは多岐にわたりますが、30代〜50代の代表的な悩みは「薄毛・白髪・匂い」です。自分でなんとか対処しようとしている方も多いと思いますが、やると逆効果になってしまう場合があります。

 そこで今回は、やりがちだけど実は逆効果になっているNG例と、注意ポイントについてご紹介します。

◆NG例:“薄毛”を隠そうと髪を伸ばして「透けて見える」

 髪の生え際が後退し、広がってきたおでこを隠そうと前髪を伸ばす方は多いのですが、その際は注意が必要です。

 髪が薄い箇所を伸ばすと、徐々に毛先に向かって量が少なくなります。その状態だと隠したい部分の髪がより薄く透けて見えてしまうことが懸念されます。

 また、サイドやバックの毛量が多い場合には、前髪との毛量の違いが際立ってしまい、実際よりも薄く見えてしまうケースもあります。

◆ポイント:全体の毛量のバランスが大事!

 薄毛が気になる場合、どうしても全体の毛量を残したくなってしまいますが、サイドやバックなどの毛量が多い箇所は、むしろしっかり軽くすることをオススメします。

 前髪の毛量にある程度近づけることで全体のバランスに統一感が出て、薄い箇所が目立たちにくくなります。また、潔く全体を短めの髪型にするのが効果的なケースもあります。

◆NG例:“白髪”を抜いたら「減らない」どころか…

白髪 少し白髪が目立ってくると、気になって髪を抜いてしまう方が多いです。白髪になってしまうのは、加齢によりメラニン色素がつくられなかったり、うまく供給できなかったりすることが原因です。そのため、基本的に白髪を抜いた毛穴からはその後も白髪が生えてきます。

 また、髪を抜くことで毛穴を傷つけてしまい、薄毛の原因にも繋がるので注意しましょう。

◆ポイント:白髪染めができない場合は短くサッパリと!

 白髪染めができる方は、染めてしまうのがいちばん効果的です。白髪染めは黒が一般的ですが、茶色でも白髪との色のコントラストが程よく、目立ちにくくなるので失敗しにくいです。

 白髪染めをするのが難しい方は、基本的には短くサッパリさせるのがオススメです。特に白髪の場合、髪が長すぎると清潔感が損なわれやすいため、注意しましょう。

◆NG例:頭皮の“匂い”をごまかそうとして「くさい!」

 30代後半ごろから、加齢臭など頭皮の匂いを気にされる方が増加します。

 しかし頭皮の匂いを隠そうとして、香料のあるトリートメントやスタイリング剤を使う際は注意が必要です。シャンプーの際にしっかり洗い流さないと、それが頭皮の匂いの原因に繋がり逆効果です。

◆ポイント:ヘアアイテムはしっかり洗い流すこと!

 洗い残しがあると皮脂汚れや頭皮の臭いの原因になりうるので、まずはお湯で髪や頭皮をじゅうぶんに濡らして予洗いします。その後、頭皮のこすりすぎに気をつけながらシャンプーをし、しっかり洗い流しましょう。

 トリートメントは髪の根本ではなく中間から毛先にかけてつけるようにしましょう。トリートメントもよく洗い流すことで、匂いを予防することができます。

 髪の悩みを隠そうとして、意外とやってしまいがちな髪や頭皮のNG例をご紹介しました。これらに気をつけて適切な対処法を行うことで清潔感がアップします。ぜひ参考にしてみてください。

<文/川口達也>



【川口達也】
株式会社PERCUT 代表取締役。1984年6月12日生まれ。群馬県桐生市出身。高校卒業後、美容師養成所であるテクニカルスクールTONI&GUYアカデミー東京校、山野美容専門学校を経て、美容師免許取得。原宿にある大手美容室に6年ほど勤めトップスタイリストとなった後、独立。男性専門の美容室開業を決め、2013年、下北沢に1店舗目をオープン。その後は、大阪、名古屋へと拠点を広げ、現在は10店舗の店舗運営を統括している。