4月から文化放送でラジオ初レギュラーを担当している経済学者、村尾信尚氏が16日、都内の同局で行われた定例会見にゲストとして登場し、ラジオの魅力を語った。

野村邦丸氏がパーソナリティーを務める「くにまる食堂」(月〜金曜午前9時)の火曜日パートナーを務めている。「多少戸惑いもありましたけれども、ようやく慣れてきたというか、自分のリズムがつかめてきた」と手応えを語った。

「NEWS ZERO」(日本テレビ)メインキャスターなど、長くテレビで活躍してきた。ラジオの楽しさについて「テレビの時は、時間が押そうものならすごいプレッシャーを感じましたが、ラジオは時間の制限があまりなくて、大人の本音を存分に語れるという意味では心地よい空間」と話した。

一方で、音声メディアならではの難しさも感じているという。「説得力をもって納得してもらうための数字、図表などのフリップが使えないんですよね。日本の食料自給率38%とか、テレビだったら『ご覧の通り』で分かるるんだけど、仕事をしながら聞いているリスナーの皆さんにその数字が本当に入ってくるのかなというのが、ラジオ独特の難しさ、奥深さ。もう少し修行しないとダメだなとあらためて思っているところです」と笑顔で話した。

中立性を求められるメインキャスターと違い、パートナーについて「村尾信尚の本音を出せばいいので、自分の考えや思いを自由に、あまり時間的な制約もなく言える。私にとってはストレス解消の場にもなるのでありがたい」。

「邦丸さんが話している時は、私ごときが口を挟んだらダメだなとか、言いたいことは山ほどあるんだけども6割くらいで寸止めしておいてとか、そういうのは無意識に働きますね」としながらも、「やっぱり俺が言いたいことを言いたいなと思うから、ついつい時間も少なくなる」と話していた。