吉田羊が10日、都内で、主演舞台「ハムレットQ1」(11日〜6月2日、東京・PARCO劇場ほか)初日前会見に出席し、意気込みを語った。

シェークスピアの4大悲劇のひとつに数えられる「ハムレット」には3種類の原本があり、2つの四折版がQ1とQ2、二折本がF1と呼ばれる。今回上演するQ1は長さが現行の約半分、物語が凝縮された作品。翻訳はシェークスピア劇全37作品の翻訳を達成した松岡和子氏、演出は2021年上演の「ジュリアス・シーザー」に続いて森新太郎氏が務める。

主人公のハムレットを演じる吉田は「よくやく見せられるワクワクと、できればあと1カ月稽古したい気持ち半々です」と共演者を笑わせつつ「ひとつずつ、お客さまに語りかけながら紡いで参りますので、共犯関係を結んで頂いて復讐(ふくしゅう)劇を見届けてくれたらうれしい」とアピールした。

男役を意識した役作りは「声を低く発声することくらい」とした上で「親友役の牧島さんが私の身体に触れるお芝居で遠慮させてしまうかなと心配したくらいでした。女性である私が演じるからこそ、女性の身体機能を逆手に取った演出もあるので楽しみにしてほしい」と語った。

吉田栄作(55)は稽古について「私自身の年齢もありますが、命の尊さやはかなさを感じる毎日でした」と振り返った。見どころは「とあるシーンでも、役柄として全体的にも“吉田吉田対決”が見どころ。稽古では羊さんの座長振りが素晴らしかったです」と初共演の吉田羊を絶賛した。

飯豊まりえ(26)牧島輝(28)大鶴佐助(30)広岡由里子(58)も出席。

同舞台は東京公演以降、大阪、愛知、福岡でも上演される。