劇作家、演出家の三谷幸喜氏(62)が11日、TBS系「情報7daysニュースキャスター」(土曜午後10時)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳、水原一平被告(39)の違法賭博をめぐるスキャンダルが、米国でテレビドラマ化されることが決まったことについて言及した。

水原被告をめぐるテレビドラマ製作方針を公表したのは、米大手プロダクションのライオンズゲート社。同社は17年のアカデミー賞で監督賞など6部門を受賞した映画「ラ・ラ・ランド」などでも知られる。

制作チームのアルバート・チェン氏は、9日(日本時間10日)のリリースで「これはピート・ローズ以来のメジャーリーグ最大のスポーツ賭博スキャンダル。その中心にはMLBの今後を左右するスーパースターがいる。我々はストーリーの核心に迫る。信頼と裏切り、そして富と名声に捕らわれた物語だ」とコメントした。タイトルや放送時期は未定としている。

番組内で発表された「ニュースワードランキング」を踏まえ、番組MCの同局の安住紳一郎アナウンサー(50)から「三谷さん、今週1週間(で気になる)ニュースは?」と問われた三谷氏は唐突に、江戸時代に活躍した劇作家の近松門左衛門に言及。「近松門左衛門並みに早い、一平被告のドラマ化。びっくりしましたね」と、あまりにも早いドラマ化計画に驚きを隠せなかった。

ドラマ化をめぐっては、被害者でもある大谷が承諾しない可能性があることから、実現を疑問視する指摘が専門家の間から出ているが、三谷氏は「国際弁護士の方は、大谷さんが許可しないだろうと(VTRで)おっしゃっていましたが、近松門左衛門も、登場人物の名前や時代を替えたりして、いろいろやっていましたからね。可能性はあるかもしれないですね」と述べ、制作側があの手この手でドラマ化に踏み切る可能性もあるとの見方を示した。

近松門左衛門は江戸時代の人形浄瑠璃や歌舞伎の作者として人気を博し、「曽根崎心中」「国性爺合戦(こくせんやかっせん)」など、現代でも上演されている作品を生み出した。