8日から広瀬アリス(29)主演のフジテレビ月9ドラマ「366日」がスタート。地上波GP帯の春ドラマが続々と始まってくる。9日には石原さとみ(37)主演「Destiny」(テレビ朝日=火曜夜9時)と、生見愛瑠(22)主演「くるり〜誰が私と恋をした?〜」が続く。

「今期は月曜と火曜に恋愛ドラマが集中しました。広瀬さんがフジ月9初主演、TBS火10の生見さんがGP帯連ドラ単独初主演ですが、ともに最近の連ドラのメインどころが続いています。テレ朝火9の石原さんは出産後初、3年ぶりの連ドラ主演。下世話ですが、どうしても“恋愛ドラマの女優対決”という構図で見てしまいますね」(スポーツ紙芸能デスク)

 これに対し、テレビコラムニストの亀井徳明氏は「いろんな要素があるので、ドラマの出来を全て主演女優におっかぶせるのは安直かな」と疑問を呈しつつ、「今期のこの3枠のコア層の視聴率や配信視聴数の結果は気になります」と、その理由を語る。

「恋愛ドラマを敬遠しがちな男性や年配層は排除し、F1(20〜34歳女性)、F2(35〜49歳女性)層をメインターゲットにしているのは明らかなので、世帯視聴率争いに意味はないし、視聴者それぞれの好みの問題だから勝手に優劣をつけるものでもない。ただ、F1、F2層にどうアプローチしようとしているのか、3局の取り組み方の違いのようなものが見えてくると思うので、男性の僕はターゲット外ではありますが、興味深く見比べたいですね」

 広瀬のフジ月9が《HYの名曲『366日』に着想を得たオリジナルラブストーリー》で、石原のテレ朝火9が《20年の時をかけるサスペンス×ラブストーリー》、めるるのTBS火10が《記憶を失ったヒロインが“恋の相手”と“本当の自分”を探すラブコメミステリー》(いずれも公式HPより)。

■TBSが半歩リード

 前出の亀井氏は「3局とも知恵を絞っていると思いますが、TBSが半歩先を行こうとしている気がします」と、こう続ける。

「キャスティングや売り文句を見る限り、フジとテレ朝が少しターゲットに幅を持たせていて、《できれば視聴率もある程度確保したい》という本音が見え隠れしますね。フジが高校時代、テレ朝が大学時代からという長いレンジの恋愛を盛り込んでいるのも、最近の恋愛ドラマによくある傾向です。一方、TBSは世間一般の評価とは関係なく、特定の層に深く刺さるように狙っているかと。前クールの二階堂ふみさんの『Eye Love You』もそうでしたね。今回はドラマでありながら、女性向け恋愛シミュレーションゲームに近い感じ。おじさん世代はカヤの外ですけど」

 カヤの外のおじさん世代にとっては、単純に《HYの名曲がドラマになった》《ママになった石原さとみの大人の色気》《進境著しい“めるる”の新たな一面》あたりに期待して見てみるぐらいがいいかもしれない。果たして恋愛ドラマの女王の栄冠は……。