「大物ミュージシャンX氏」から受けた26年前の性加害を、X(旧ツイッター)のライブ配信で告白し、物議を醸した元女優の若林志穂さん(52)。

 現在、それにより発症した複雑性PTSDと脊柱管狭窄症を患っており、障害年金や生活保護を受けながら生活していることが報じられていたが、発売中の「FLASH」でインタビューに応じている。

 そこで改めて語られている「大物ミュージシャン」から受けた性加害の実態は衝撃的だが、誌面では、X氏を知る映画スタッフからも、「当時、X氏の感情のアップダウンが異様に激しかったのは事実」「アクションシーンで本当に相手の俳優さんを殴って怪我をさせるなど、暴力的なところもありました」として「告発が事実である可能性は十分あると思います」と証言を得ている。

 テレビ局関係者はこう話す。

「X氏の奇行と強引さは昔から有名で、映画でもドラマでも“オレとやれない女とは共演できない”と豪語していましたからね。それでとなりの控室に意中の女性タレントがいるとわかると、『やらせろ、この野郎』と壁をドンドン叩いたりする。女性にとってそれは恐怖でしかありません」

■撮影中にホテルに直行

 さらに若林は、X氏以外にも、「挨拶代わりにお尻を触る時代劇の大御所俳優」「しつこく言い寄ってきたかつての所属事務所の社長」、極め付きは「睡眠薬を飲ませて、意識を失わせ、気がつくとホテルで馬乗りになってきた90年代前半のVシネマの大人気俳優」などについても告白しているのだが、これでもかと若林に降りかかった性加害には驚くばかりだ。

 スポーツ紙ベテラン芸能担当記者はこう話す。

「ご存じの通り、かつては芸能界、特に映画やドラマの世界は本当に乱れていましたからね。監督や主演俳優は、出演する女優とやって当たり前という考えの人も多かった。俳優の若山富三郎さんなどは、新人のいい女優さんを見つけると『おい、ちょっといくぞ』と撮影中でも、そのままタクシーを呼ばせて、ホテルに行ってしまう。それで撮影がストップするんです。翌日には、その女優さんには控室が与えられていたりする。そんな話がゴロゴロありましたよ。“いい男といい女がいるんだから欲情して当たり前”とばかりに、男は強引だし、女性側もそれを織り込み済みだった人もいた。逆に積極的に手を出す女優もいました。しかし、常識的に考えて到底、許されない。ある意味、異常な世界だったんですよ」

 故ジャニー喜多川氏による性加害問題や、松本人志の性加害疑惑など、近年、芸能界における性加害の問題が大きくクローズアップされる中、若林も声を上げたというわけだ。

「これからの芸能界には、二度と私のような被害者を出してほしくありません。かつての私のような、何も知らない若い女のコが、きちんと守られる世界であってほしいと、切実に願います」と若林のコメントで記事は締められているが、“不適切にもほどがある”と冗談では済まされない昭和芸能界の暗部である。