木村拓哉(51)と長谷川博己(47)が、4月期ドラマの王者の椅子をめぐり、つばぜり合いをしている。長谷川主演の"TBS日曜劇場"枠『アンチヒーロー』の初回視聴率は昨今の連ドラ事情からすれば上々の11%台半ばだったのだが、木村の"テレビ朝日系木曜ドラマ"枠『Believe−君にかける橋−』が0.2ポイントの僅差で『アンチ〜』を上回った。そのため、テレ朝側からは「さすがキムタク、持っているものが違う!」、TBSからは「まだほんの序の口。本当に面白くなるのはこれからだから…」とも聞こえてきて、まさにガチンコ勝負の様相だ。

 木村と長谷川の視聴率争いはこれが初めてではない。今から7年前の"TBS日曜劇場"枠で、2人はスタッフを巻き込む激しい視聴率争いを繰り広げた。2017年1月期は木村が主演の『A LIFE〜愛しき人〜』、続く4月期は長谷川が主演で『小さな巨人』と、クールは違えど同じドラマ枠で比較対照されたのだ。

 この時の木村は前年に起きた『SMAP』の解散騒動の渦中にいて、まるで"解散の原因はキムタク"のように言われ、その絶対的な人気に陰りが見え始めた頃で、長谷川は翌年の朝の連続テレビ小説『まんぷく』への出演に繋がるようにジワジワと好感度を上げてきていた最中だった。結果は、平均視聴率こそ木村が勝ったものの、最終話だけを見てみればその視聴率は長谷川が上回る"痛み分け"に終わった。

■鈴木京香を介してプライベートでは交流があるという話も…

 もっとも、"ガチンコ勝負"や"つばぜり合い"はテレビ局間、制作陣同士の話で、木村と長谷川には関係ない。これを裏付けるように、2人の周辺から漏れてくるのは実に穏やかな声ばかりである。長谷川に張り付く芸能記者からは「木村とはプライベートで交流がある」という話も聞かれる。長谷川といえば、2010年頃から交際が始まり、今では事実婚も間違いないと言われる鈴木京香(55)の存在がある。

 鈴木と木村は2007年1月期の『華麗なる一族』(TBS系)で、財閥のドンの執事兼愛人役とそのドンの長男役として共演した。以来それほど親密ではないが、お互いに役者としてリスペクトし合ってきたという。そして2019年10月期『グランメゾン東京』(TBS系)で再共演した木村と鈴木は、今では「京ちゃん」「キャプテン」と呼び合う仲だ。

 昨年5月、鈴木が体調不良でドラマ出演を緊急降板したときも、木村は真っ先に「大丈夫ですか?」と連絡をとっていたというから、外野が何かと木村と長谷川をライバル視したとしても、鈴木を介してつながる2人が「本気で怨み骨髄になるわけがない」というのが3人の周辺から漏れてくる現実だ。

 芸能プロダクション関係者は「将来的に、鈴木を介して木村と長谷川が共演…なんて可能性も否定できませんよ」と口にする。今年冬には『グラン〜』の新作スペシャルドラマのオンエアも控えている。木村と長谷川、そして鈴木の3人がテレビ界、ドラマ界の救世主になる予感さえしてくる。