【買うならどっち? 独自目線でジャッジ】

 紅茶ティーバッグ編

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 英国では、どんな無頓着なおじさんでも紅茶は特別なものです。まるで、有名な焼酎でも飲むかのようです。

 イギリスの知人宅ではロイヤルコペンハーゲンのティーカップとソーサーに注がれた紅茶を楽しみましたが、日本では、ついデカいマグカップでがぶがぶ紅茶を飲んでいます。

 英国では紅茶のことをイングリッシュティーと呼びます。日本茶は抹茶とか緑茶とかいろいろあるのに、大ざっぱにグリーンティーと呼ばれています。日本ではアッサム、ダージリン、セイロンなど紅茶の種類が知られるようになったのは、ファミリーレストランのドリンクバーなどで提供されるようになった時からかもしれませんね。

 紅茶はケニア、スリランカ、インド、中国、インドネシア、ベトナムなどから輸入されています。世界的に生産量も増加し、販売量も増えています。

 今回はティーバッグで知られるリプトンの「イエローラベル」と日東紅茶「デイリークラブ」を比較してみます。リプトンは原材料がケニア、インドネシア、日東紅茶がスリランカ、インドです。種類は独自のブレンド。味比べしてみましょう。

 昔は日東紅茶が主流でした。50年以上の歴史がある赤色のティーポットにDaily Clubと書かれたロゴを見かけたことはあるでしょう。

■リプトンは10袋20グラム、日東紅茶は8袋で16グラム

 一方、リプトンは英国の会社で、1906年に初めて日本に輸入されました。リプトンは10袋20グラム入り、日東紅茶は8袋で16グラム入りです。値段は近所のスーパーでリプトンが138円(税別)、日東紅茶は108円(同)でした。

 リプトンはビニール素材の箱でジッパーが付いています。日東紅茶は紙箱に入っていて、1個ずつ個別に紙袋に入っています。リプトンには成分表示がなく、日東紅茶はカフェイン0.05グラム、ポリフェノール180ミリグラムなどと表示されています。

 リプトンは、ティーバッグがピラミッド型で高級感があります。ティーバッグをカップに入れた後、100度の沸騰したてのお湯を入れて、蓋をして1分、ティーバッグを3回ゆらして取り出す、とあります。一方、日東紅茶は、先に、沸騰したお湯をそそぎ、その後、ティーバッグを入れて、1分半蒸らしますとあります。

 焼酎の場合はお湯が先で後で焼酎を入れますが、これを間違うと大変怒られます。

 日東紅茶が1分半と長いですが、1分間置いた後の色は、日東紅茶が薄いわけではありません。香りはリプトンのほうが強いです。日東紅茶はあっさり系で少し苦みがあります。ストレートならリプトン、砂糖やミルクを入れるなら日東紅茶がいいでしょう。

(柏木理佳/生活経済ジャーナリスト)