「弱者男性」という言葉をやたらと目にする。

 4月24日に出版された扶桑社の新書「弱者男性1500万人時代」は、出典を明示しないまま掲載した図版があることが明らかになって、プチ炎上していた。

 それはさておき、最近は、ハラスメントで訴えられることに怯え、新人や若手社員に言いたいことも言えないオジサン管理職も弱者男性と、自嘲する向きもある。

「定義はいろいろで、一般的には年収やコミュ力が低かったり、非イケメン、非モテで恋人がいない男性などを指したりしますが、高年収なのに、結婚したくてもできない弱者男性もいたりする。広い意味では今の時代にうまく適応できず、生きづらさを感じている男性と言えそうです」(ニュースサイト編集者)

 だったら、オジサン管理職もそうか。

 そして、そんな弱者男性の“天敵”とも言えるのが「頂き女子」だ。

 恋愛詐欺マニュアルを販売し、自身も3人の男性から現金計1億5000万円以上をだまし取ったとして詐欺などの罪に問われた「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告(25)が4月22日、名古屋地裁から懲役9年、罰金800万円の実刑判決を言い渡された。

「食事に付き合うだけでお金を頂くパパ活も頂き女子と言えなくもありませんが、要するに男性の孤独感や承認欲求につけ込み、色恋や結婚をチラつかせて貢がせる“結婚詐欺師”みたいなものです」(前出の編集者)

 GWにマッチングアプリ三昧じゃあ、私は孤独な弱者男性と告知しているようなもので、頂き女子の格好のエジキか。

「渡辺被告もそうでしたが、実は頂き女子自身が孤独感を抱え、承認欲求に飢えてホストやメンズ地下アイドルにハマっていたりする。自身も被害経験があるからこそ、そういう弱者男性の“喜ぶツボ”が手に取るように分かるわけです」と、犯罪ジャーナリストの田代篤氏がこう続ける。

「マッチングアプリなどで知り合った男性と毎日SNSでやりとり。褒めまくって特別扱い、恋人扱いし、ある日突然、連絡を途絶えさせる。《家賃を滞納して連絡できなかった》などと嘘をついて、《代わりに俺が払ってあげる》と言わせる。《ありがとう。頼めるのはアナタだけ》などと承認欲求を満たして貢がせるわけです。ただ最近は男性側も学んで、中にはだまされていることは承知の上で、小遣いの範囲内でやりとりだけ楽しむなんて人もいます」

 このGWは、弱者男性と頂き女子の“仁義なき戦い”が繰り広げられている、かもしれない。