白鵬よ、いずこに行きたもう――。

 引退が発表された北青鵬の暴力問題を野放しにしただけでなく、相撲協会への報告義務を怠り、さらに隠ぺい工作をしたことで当面の閉鎖が決まっている宮城野部屋。師匠の宮城野親方(39=元横綱白鵬)以下、部屋付き1人、力士18人、裏方4人の総勢23人は所属する伊勢ケ浜一門の他の部屋に移籍となる。

 しかし、これがなかなか決まらない。きょう28日の理事会で決着がつく見込みだが、これまでも浅香山部屋移籍や、親方が伊勢ケ浜部屋で弟子は大島部屋への分離移籍など、喧々諤々。「ウチが預かる」という師匠はおらず、まさにたらい回し、宮城野部屋の押し付け合いである。

 白鵬は引退して親方になる際、「協会の規則や相撲のしきたりを守り、逸脱した言動を取らない」などの誓約書に署名させられた札付き。どの親方も「お断り」したいのは頷けるものの、嫌われているのは師匠だけではないという。

 ある親方は「一番の問題児、北青鵬は引退したが」と、こう続ける。

「伯桜鵬(20)の評判も良くない。アマチュア時代は高校横綱と実業団横綱に輝き、新入幕の昨年7月場所で11勝。逸材は逸材でも、才能を鼻にかけたような態度で師匠以外を見下す言動が多い。『アイツは挨拶のひとつも出来んのか!』と、温厚な陸奥親方(元大関霧島)を激怒させたこともある。移籍先と噂される浅香山部屋の力士は最高位でも幕下。宮城野部屋勢が移籍してきたら、必然的に十両の伯桜鵬が部屋頭になる。浅香山部屋の力士たちは『あんな奴にデカい顔をされるのは絶対に嫌だ』と断固NOの態度だと聞いている」

 北青鵬も暴力だけではなく、稽古をサボって遊園地に行くなど、自分勝手な振舞いが問題視されていた。

 結局、白鵬は弟子の教育も出来ないということ。師弟ともども嫌われるのは無理からぬことだ。

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