DeNA筒香嘉智外野手(32)が、20日のイースタン・リーグ巨人戦(横須賀)で早くも実戦デビューすることが決定した。19日のヤクルト戦(神宮)前、三浦大輔監督(50)がDHで3、4打席出場する予定を明かした。筒香はこの日、神奈川・横須賀市の球団施設DOCKで調整。屋外フリー打撃では軽めのスイングながら46スイング中8本の柵越えを放った。最短で4月中の1軍合流へ、順調にステップを踏む。

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復帰決定からわずか4日後、筒香が早くもDeNAのユニホーム姿を実戦で披露する。三浦監督は「明日、ゲームの予定です。3、4打席。DHの予定はしてます」と、20日のイースタン・リーグ巨人戦出場を明言。2軍戦数試合の出場を経て、順調に調整が進んでいると判断できれば、今月中に1軍に合流させることも視野に入れた。

横浜スタジアムでの公開入団記者会見から一夜明け、筒香は晴天の球団施設DOCKで朗らかに汗を流した。午前10時。室内でウオーミングアップを行い、逆方向を中心に57球、スイングを確かめるように打った。キャッチボール、外野ノックを行い、午前11時からの屋外フリー打撃では、46スイングで柵越えは8本。軽めのスイングながら、打球は右翼方向に伸びていった。「今日は(体の)張りがかなり強くありましたので、感覚としてはあまり良くないというか、これぐらいだろうなという。予定通りです」と振り返った。

プラン通りの「張り」だった。DOCKでの練習は3日目。入団発表された翌日の17日と公式入団記者会見当日の18日には、あえて練習の強度を強めて追い込んだ。「張りを早く作りたかったので、昨日、一昨日は強度を上げて練習をした。今日は予定通りの張りが体の全体的に入ってると思います」。プロ15年目の経験値で、自分の体は熟知している。「今強く出てる張りが抜けたら、コンディションが一気に良くなってくると思う」と、感覚を研ぎ澄ませながら進んでいく。

招待選手として参加したジャイアンツのメジャーキャンプでは、オープン戦5試合で8打数1安打。打席数も少なく、最後の実戦からも約1カ月遠ざかっている。だが、古巣復帰後の調整はプラン通りに順調で「優勝したいという思いが心からありますし、そこに1つのピースとしてハマれるように頑張ります」と、あらためて優勝への思いを強調した。1軍合流への第1段階へと進む。【小早川宗一郎】

○…三浦監督が筒香の復帰を改めて歓迎した。前夜は横浜スタジアムで筒香の公開入団記者会見にサプライズ登場。集まった約9600人のファンが応援歌を歌う様子に壇上で「お前は幸せ者だな」と話しかけ、三浦監督自身も「応援歌を聞いたとき、ちょっとうるっと来ましたね。懐かしいな、帰ってきたんだなと思いました」と感慨にふけった。さらに壇上で「明日から(1軍で)行けるか」と尋ね「無理です」と苦笑いで断られた裏話も明かし「1軍の舞台で筒香が戻ってきて、打席に立つのをみんな楽しみにしてます。改めて大きな選手が帰ってきたなと思います」と強調した。