<ロッテ2−4ソフトバンク>◇23日◇ZOZOマリン

ソフトバンク近藤健介外野手(30)が天敵撃ちでチームを勝利に導いた。0−0の4回1死一、三塁。ロッテ佐々木の外角低めフォークを左翼線に流し、先制&決勝打を生んだ。「チャンスでしたし、良かったかなと思います」。球界を代表する安打製造機だが「令和の怪物」佐々木朗希には手を焼いてきた。試合前時点では通算22打席で17打数ノーヒット、12三振。近藤が20打席以上対戦した投手は67人いるが、その中で唯一、1本もヒットを打てなかったのが佐々木だった。

この日も第1打席は左飛に倒れており、通算24打席目でようやく快音。その1本目が有原を援護する千金の勝利打点になった。「いい投手なので。得意な人もいないと思いますし。本当に甘い球を1球でとらえるっていうのは大事なのかなと思います」。そのバットで佐々木に今季初黒星をつけた。

4回の走塁でホームにスライディングを試み、膝に違和感を覚えた。6回から左翼守備を交代。負傷も心配されたが小久保監督は「明日の試合は問題ないと聞きました」と軽傷を強調した。近藤自身も「膝です。大丈夫です」と自力で歩いて球場を後にした。大事を取っての交代だったようで、タカ党もひと安心だ。

6日の楽天戦(楽天モバイルパーク)から13試合連続出塁中。直近で放った5安打は全て打点つきという働きぶりを見せている。打率3割1分9厘はリーグトップに浮上。今年もホークスには近藤が欠かせない。【只松憲】