<日本生命セ・パ交流戦:オリックス0−5阪神>◇13日◇京セラドーム大阪

阪神西勇輝投手(33)が、オリックス打線を6安打に抑える快投で今季初完封を決めた。「守備のリズムも良かったし、梅野の配球もよかったんで、それが大きいんじゃないかなと思います」。無四球での3勝目に笑顔で汗をぬぐった。

初回に味方の失策と、安打でいきなり無死一、二塁とされたが、中飛と遊直併殺に仕留めてピンチを脱出。2回以降はすいすいアウトの山を築き、オリックス時代の同僚との対戦に時折笑みもこぼれた。「なんか紅白戦みたいな感覚になるし、そこを引き締めて公式戦のようにいかないといけないし」。マウンドに上がれば真剣勝負。「仲が良かった分、本番でしっかり投げ合うって変な感じがしますけど、無事に抑えられて良かったです」。9球団目となるチームの交流戦通算200勝も導き、胸を張った。

阪神移籍後は8戦1勝5敗だったかつての本拠地、京セラドーム大阪で4年ぶりに白星。同球場40勝は61勝の金子弌大(日本ハム)に次いで2人目の大台となった。今季は防御率1・52と好調をキープする。「基本的にロングを投げて完投するのは当たり前。あの状況で完封を狙わない投手は先発ピッチャーじゃない」。先発としての誇りを胸に、これからもマウンドを守り続ける。【磯綾乃】

▼西勇の完封勝利は23年9月12日巨人戦(甲子園)以来13度目で阪神では7度目。京セラドーム大阪では、20年8月15日広島戦以来移籍後2勝目。完封はオリックス時代の17年4月9日の日本ハム戦以来5度目。

▼西勇は京セラドーム大阪で、オリックス時代の38勝と合わせ通算40勝目。金子弌大61勝(オリックス59勝、日本ハム2勝)に次ぎ2位。

▼阪神の今季の完封勝ちは12球団最多の12度目。143試合換算では27度で、65年32度、56年28度に次ぎ3位に該当するハイペース。阪神の完封投手は才木の3度と合わせ4度目で、日本ハムと並び12球団最多。