<格闘代理戦争>◇19日◇都内

格闘代理戦争の準決勝第2試合は死闘となった。岡見勇信&中村倫也監督が指導する中村京一郎(25)と、クレベル・コイケ&ホベルト・サトシ・ソウザ監督のギレルメ・ナカガワ(23)が対戦した。

序盤は「柔術フル無視、打撃でブスーン」作戦の中村がナカガワのタックルを切りまくり、コツコツと打撃を当てる展開。しかし距離を詰めきれないでいたギレルメが2R後半から3Rにかけて果敢に打撃で打ち合い、中村の口元は血で赤く染まった。

ただ中村は終盤、寝技の得意なギレルメに組みつかれる場面もあったが、テイクダウンは許さず。逆にパンチを集めて3RKO勝ちを飾った。

岡見監督は「3Rの窮地を脱して、そこから最後フィニッシュしたというところが京一郎のすごさ。普通はうまく距離をとって判定勝ちするのがセオリーかなと思うんですけど。そこの強さが必ず今後に生きると思います」とたたえた。

また中村倫也監督も「今まではずっと支配して、相手の盛り上げみたいのがなかったので。それが今回あって。そこをさらにたたきつぶして終われたので。そういう試合を越えてMMAファイターは成長するので、今回の勝利はでかいと思います」とよろこんだ。

決勝は5月17日(ABEMAで午後7時から中継)。中村は、イゴール・タナベ監督が指導するトミー矢野(21)と対戦する。中村は「トミーくんは僕みたいなストライカーとやったことないと思うんで。僕は今回(トミー選手とタイプが一緒の)ギレルメ選手とやって。作りやすさがある分、もっと深いところまでいろいろできるし。僕のフィニッシュ率もトミーからしたら恐怖だと思うんで。楽しみです」と自信を見せた。

決勝戦が行われる5月17日はスペシャル代理戦争マッチも行われ、朝倉未来監督の参戦も決定している。