「ALL TOGETHER〜日本プロレスリング連盟発足記念・能登半島復興支援チャリティ大会〜」(5月6日、日本武道館)を「ABEMA PPV ONLINE LIVE)で独占生中継するABEMAは、新日本プロレス棚橋弘至社長と石川県の馳浩知事、武藤敬司さんの3人によるスペシャル対談の様子をABEMAプロレス公式YouTubeチャンネルで公開した。

まず、新日本プロレスの棚橋社長に対し、馳知事が開口一番、「次、参議院選挙に出るって言ったじゃん」と言うと、棚橋社長は「覚えてます」と答え、かつて食事に誘われたことを明かした。その上で「まだ僕はチャンピオンになりたかったのでお断りさせていただきました」。それに対し「チャンピオンにも社長にもなったんだからいいじゃない」と馳知事と武藤さんが追撃。先輩2人を前に棚橋社長はタジタジになり、思わず手で顔を覆うしぐさもみせた。

馳知事は「向いてるよ、だって。人を惹きつけたり、まとめる能力があるから社長をやってくださいって声かけていただいたんだから。より大きな世界で挑戦し、勝負するときがあると思いますから、期待しています」とハッパをかけていた。

続いて能登の復旧状況について質問が及ぶと馳知事は、今回の震災がまわりが三方海で囲まれた半島で起きたため、より厳しいものとなったと説明。震災時に幹線道路が崩落し通れなくなったこと、道路・上下水道・電気・通信というインフラ4点セットがズタズタになったこと、多くの人々に広域避難をしてもらったことなどに言及した。現在は広域避難した被災者の人々に向けた仮設住宅を建て、上下水道の配管修繕も行っているが、これに時間がかかっており、復旧・復興には長い道のりなることを示唆していた。

「ALL TOGETHER」の第1回大会は、2011年の東日本大震災の年に開催された。「被災地の方を応援できた経験値が残っている」という棚橋社長は「能登の被災者へ、実際チャリティの寄付であったりとかプロレスで被災地に注目をしてもらうとか、そこの土地の品物を買うとかって、いろんな応援の仕方があると思うので、そういった意識を皆さんに広めて伝えられたらいいなと思います」と話した。

馳知事も、国民の関心が能登半島に向かうきっかけになることをうれしいと話すとともに、プロレスの歴史が戦後の復興にあわせてはじまり、時代を反映して繋がってきているとし「間違いなく、元気と勇気と前向きな気持ちを与える最高のエンターテインメント」と力強く語った。

なお、大会を多くの人に見てもらう方法として、馳知事は「俺と武藤と(佐々木)健介が出たらチケット売れると思うよ」と冗談めかして言いつつも、「今は出るわけにはいかない。被災地の厳しい状況がありますからなかなか石川県を離れることはできませんが、数年後に被災地が落ち着いたという認識が広まれば、その時にまた武藤ちゃんとタッグを組んで」と、将来的な参戦についても示唆した。

また、第1回大会では馳知事と武藤さんがタッグを組んでベストバウトに選出された話や、山梨県出身である武藤さんが石川県観光大使に選ばれた経緯についても。『ALL TOGETHER』が目指すべきものや、3人の関係性が垣間見える対談となった。

『ALL TOGETHER』は、プロレス業界団体による「日本プロレスリング連盟United Japan Pro−wrestling(UJPW)」の団体設立を記念し、5月6日に日本武道館にて行われる大会で、新日本プロレス、プロレスリング・ノア、DDT、大日本プロレス、ドラゴンゲート、スターダムの参戦が決定している。