バスケットB1リーグのレバンガ北海道・桜井良太(41)が3、4日のA東京戦(北海きたえーる)で現役最後の試合に臨む。1日は札幌市内で公開練習に参加。守備職人と評される「北の鉄人」が、プロ入りから2シーズン在籍した古巣とのラストゲームで有終の美を飾る。

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桜井の現役生活は、残すところ最終節のA東京戦2試合のみとなった。A東京はプロ入りした05年から2年間在籍した古巣。守備職人としての評価を高めたチームでもあり、「ディフェンスで存在意義を出すことを教えてもらったチーム。現役が長く続いた要因の1つ」と、今も恩を感じている。

現役最後の試合となる4日の試合は長いプレータイムが予想される。小野寺龍太郎監督(42)は、3日は通常通りの先発を想定しているとしたが、4日の最終戦については「(桜井に)最初に出てほしい」と先発起用も見込まれる。そんな指揮官の思いとは裏腹に桜井は「特別なことはしてほしくない。試合に勝って終われるのが1番」と、あくまでチームの勝利を最優先する。

今季は4月の長崎戦で元チームメートの野口大介(40)と、宇都宮戦では田臥勇太(43)とのマッチアップがそれぞれ実現し、日本のバスケットボールファンの胸を熱くさせた。A東京には昨季レバンガから移籍したガードの橋本竜馬(35)がおり、対戦する可能性もある。「プレータイムがある時はしっかりやる。1対1で簡単にやられないように」と意気込んだ。

ついに最終節を迎えるが、「(今季の)ここまでは長く感じた。終わりが見えていた中でやっているから」と第35節までを振り返った。古傷の左足首をかばいながらのプレーになるが、「勝ちたい気持ちを全面に出して、ファンと喜んで終わりたい」と必勝を誓った。【石井翔太】

◆桜井良太(さくらい・りょうた)1983年(昭58)3月13日、三重県桑名市出身。長島ミニバスケットボール少年団で競技を始める。四日市工高、愛知学泉大を経て、05年にトヨタ自動車(現A東京)に入団。07年にレラカムイ北海道(現レバンガ北海道)に移籍。日本代表としては06年世界選手権に出場。ポジションはガードとフォワード。家族は妻と2女。194センチ、89キロ。