<F1シリーズ第6戦:マイアミグランプリ(GP)>◇決勝◇5日◇米フロリダ州マイアミガーデンズ

RBの角田裕毅(23)が今季自己最高に並ぶ7位に入賞し、ドライバーズランク10位に浮上した。チームメートのダニエル・リカルド(34、オーストラリア)は14位だった。

マクラーレンのランド・ノリス(24、英国)が参戦6年目で初優勝を飾った。レッドブルのマックス・フェルスタッペン(26、オランダ)は2位、フェラーリのシャルル・ルクレール(26、モナコ)が3位だった。

スプリント(約100kmの短距離レース)が併催された今回のマイアミGP。金曜のスプリント予選で、角田はSQ2で敗退し、15番手となった。一方、僚友リカルドは大躍進の4番手を手中に収めた。

19周で争われた土曜のスプリント決勝は、1周目から多重クラッシュが発生するなど、荒れ気味の展開。角田はこの時点で10位までジャンプアップした。

多くの選手がミディアムタイヤを選択する中、ソフトタイヤで戦った角田はタイヤをもたせ切り、9位でフィニッシュ。8位でゴールしたメルセデスのルイス・ハミルトン(39、英国)がペナルティーを受けて降格したため、角田は8位となり、貴重な1ポイントをもぎ取った。

リカルドは丁寧な走りで4位に入り、5ポイント獲得。特別なカメレオン・カラーをまとったRBはダブル入賞となった。

スプリント決勝終了からわずか3時間ほどで行われたメインの予選で、リカルドはまさかのQ1敗退となった。

角田はQ1を12番手、Q2を9番手で通過し、Q3では10番手だった。

日曜のGP決勝。ミディアムタイヤでスタートした角田は1周目で順位を1つ上げ9位に。29周目、ハースのケビン・マグヌッセン(31、デンマーク)とウィリアムズのローガン・サージェント(23、米国)が接触。セーフティーカーが出ているタイミングで幸運なタイヤ交換を果たし、8番手でコース復帰する。

そこからは、多少の順位変動がありながらも7位でフィニッシュした。角田は6ポイントを獲得し、スプリントの1ポイントと合わせ7ポイントを加算。今季ここまで14ポイントで、アストンマーチンのランス・ストロール(25、カナダ)を抜きドライバーズランク10位となった。

ノリスは前半タイヤをいたわって走行していたが、セーフティーカーラン時にタイヤ交換しトップに立ってからは、快調なペースで2位以下を引き離し、念願の表彰台中央に立った。

ゴールライン通過後、ノリスは「やったよ! やった!」と感極まっていた。マシンを降りてからのインタビューでは「長い時間がかかったけど、ついにやり遂げた。チームにも勝利を届けられてうれしい。チームや父、母に感謝したい」と初勝利の喜びにひたっていた。

スプリントを制し、レース前半をトップで走っていたフェルスタッペンだったが、マシンのアンダーステアに苦しみ、優勝はならなかった。