バドミントンの女子ダブルス日本代表で、初の五輪代表を確実とした志田千陽と北九州市出身の松山奈未組(ともに再春館製薬所)が19日、欧州遠征から羽田空港に帰国した。志田は「五輪選考レースを初めて経験して、戸惑いとか重圧とか苦しむことが多かったが、2人で頑張ってつないでこられたと思う」と話すと、松山は「振り返ってみると、あっという間にここまできたという気持ち」と率直な思いを口にした。

 五輪には各国・地域から各種目最大2人、2組が出場可能。4月30日付の五輪予選ランキングで最終的に確定するが、世界ランキング5位で日本勢最上位の「シダマツペア」は今後の対象大会を欠場したとしても出場条件を満たす見通しだ。

 今遠征で臨んだフランス・オープンでは準優勝。パリ郊外に新設された五輪で使用される会場でプレー。世界ランキング1位の陳清晨、賈一凡組(中国)に1―2と惜しくも競り負けたが上々の戦果を残した。全英オープンでも準優勝。年明けは結果に結びつかない大会が続き苦しんだが、本来の姿を取り戻した。

 志田は「準優勝で悔しい気持ちと、やり切れたという気持ちもある。結果として優勝には届かなかったけれど、いいプレーをお見せすることはできたのかな」とうなずき、松山は「気持ちを入れ直して、2人でまた頑張ろうという気持ちだった。少しは自信にしていいのかな」と笑った。