◆ラグビー全国高校選抜大会2回戦 石見智翠館34―14大分東明(24日、埼玉・熊谷ラグビー場)

 初の8強進出を狙った大分東明は前半無得点で終わったのが響き、後半の追い上げも届かず石見智翠館(島根)に力負けした。これで3大会連続の2回戦敗退となった。

 大分東明は前半、相手の激しいタックルに苦しみ、パスミスなどでボールをつなげず、相手のペースを崩すことができなかった。3トライ(3ゴール)2PGを決められ、0―27で折り返した。

 後半は少しずつ当たり負けしなくなったことで攻撃のリズムを取り戻し、11分に留学生のセニビツ・イリエサ(3年)がチーム初トライ。22分には左サイドからWTB石田翔(3年)が走り込んで二つ目のトライを決めて追いすがった。しかし、前半の失点が重すぎた。

 主将のロック石川波潤(はうる)=3年=は「前半は自分たちのやることが明確にできず、コミュニケーションもとれなかった。後半は頑張ったが点差がありすぎて追いつけなかった」と悔しがった。

 相手に傾いた流れを変えようと、ベンチからの再三の指示を出した白田誠明監督は「コンタクトのところで相手が強く、6対4くらいで負けていたので前半はズルズルいってしまった。いいタックルをたくさんもらってしまった」と苦笑いを浮かべて話した。

 3大会連続の2回戦敗退には「新しい景色を見るためにもう一つ勝ちたかった」と唇をかんだ。2回戦の「壁」を破る要因を「連日となる試合の中で自分たちの力を100パーセント出し切れるようにならないといけない」と今後の選手の成長を支えていく覚悟を召した。(安田栄治)