◆西武2―11ソフトバンク(13日、ベルーナドーム)

 ソフトバンクの周東佑京内野手(28)が、5安打6出塁と大暴れした。2盗塁に4得点と圧倒的な〝1番力〟を発揮し、好調のチームをけん引している。

 1番打者に求められるものの多くは、出塁率と俊足だろう。そうなれば、今の周東にかなう者はいない。高確率で出塁し、当たり前のように盗塁を決める。強力クリーンアップによって、本塁へと帰還する。「塁に出られれば何とか得点につなげられる。開幕してから続いているので、打つ打たないよりもどうにかして塁には出たい」と力を込めた。

 この試合でもいきなり〝1番力〟を見せつけた。初回、先頭で中前打。二盗を決めると、柳田の一打で先制のホームを踏んだ。これで3月31日のオリックス戦(京セラドーム大阪)から11試合連続得点をマーク。パ・リーグでは清原和博(西武)、秋山幸二(ダイエー)、イチロー(オリックス)、松中信彦(ダイエー)といったレジェンドに肩を並べた。

 幸先よくゲームに入ると、バットが止まらなくなった。3回には右前打。5回には快足を飛ばして二塁内野安打を放った。「タイミングが良かったのかなと思います。(安打が)2本出て、3本出てすごく余裕が生まれた。流れに任せてではないけど、それでいい結果が出たのかな」。6回の四球を挟み、8、9回には連続の左前打。プロ初の1試合5安打、全6打席出塁と記録的な1日となった。「ないです。(野球)人生でもないです。6出塁もないです」と目を白黒させていた。

 打率は3割8分5厘に爆上がりし、同僚の近藤を抜いてリーグトップに躍り出た。7盗塁も単独トップ。周東が打って、走れば、長年の課題だった「1番問題」もようやく解決のときを迎える。(小畑大悟)