J1アビスパ福岡への来季加入が内定している福岡大4年の橋本悠がJ公式戦デビューをアシストで飾った。福岡の強化指定選手に登録される21歳はルヴァン・カップ2回戦のJ3松本戦に先発出場。試合途中からセットプレーのキッカーを務め、後半28分にCKから井上聖也の頭に合わせて同点ゴールを演出した。18日、福岡の練習に参加した橋本は「狙い通りです」と正確なキックを誇った。

 ウイングバック、サイドバックが主戦場だが、松本戦はセンターバックで先発。練習に合流したのは試合前日というスクランブル出場だった。「気持ちの準備は全然大丈夫でした。大学でもやっていましたし、(福岡の)キャンプでセンターバックの右で練習試合をしていた」と落ち着いていた。観客とピッチが近い松本のホームスタジアムでのデビュー戦。「普段はやらない環境の中で試合をした」と振り返ったが「緊張はしていなかった」という。

 上々のデビューを飾った現役大学生。今後は大学のリーグ戦を中心にしながら、さらなるJ公式戦の出場にも意欲を見せる。「(アビスパの)試合を見ながら自分が出た時のイメージをしています。能力のあるFW陣に僕のクロスを上げられたら、と思っています」と自信を見せる。

 両足ともに正確なキックはチームにとっても大きな武器になる。「アビスパらしい粘り強い守備をすることを大前提に、自分の特長である前に出る力を出していきたい。昨日の試合(松本戦)でも、ちょっとしたミスで失点しそうになったので、そういうところをおろそかにしないようにして特長を見せていけたらチャンスは来ると思う」。来季の正式加入前のブレークを狙う。(向吉三郎)