4試合連続で引き分けが続いているJ1アビスパ福岡の平塚悠知(28)が「違い」を生み出すプレーでチームを白星に導くことを誓った。けがもあって28日のアウェー東京V戦が今季初出場だったレフティーは後半16分からピッチに立つと、中央からスルーパスを岩崎悠人に通して決定的チャンスを演出するなど、アビスパ得意のサイド攻撃に変化を加えた。

 「違いを生み出すプレーが自分の良さの一つ。悠人に自分の特長をしっかり話した。ボールを持ったら動いてくれる」と手応えを強調した。

 今季は開幕から筋肉系の故障で離脱と合流を繰り返した。「昨年も(試合に出始めた)いい時にけがをして、今年もキャンプの後にけがをして。切り替えてやるしかなかったのでポジティブに考えながらやっていました」。28日の東京V戦では左膝の大けがで戦列を離れていた佐藤凌我が約7カ月ぶりのリーグ戦復帰。「凌我も自分と考えていることは似ていると思う。復帰した選手も含めてみんなで形を合わせていけば、もっと攻撃回数を増やしていける」

 東京V戦では試合終了間際の相手カウンターに対して自陣ゴール前に猛烈なダッシュで戻り、村上昌謙が好セーブを見せたボールを蹴り出して0―0で試合を終わらせた。

 チームはG大阪戦(5月3日午後4時キックオフ)、川崎戦(5月6日午後2時キックオフ)のゴールデンウイークのホーム2戦を「アビスパにわか祭り」と題して、初観戦のサポーターを歓迎する。「自分が出た時はより攻撃にバリエーションを増やしていかないといけないと思います」。博多のファンタジスタが「にわか」の心をつかむ。(向吉三郎)