いまや、スマホを裸で持ち歩く人はごく少ない。破損を防ぐ意味でも、ケースやカバーをかけて使うのはもはや常識。となれば、そのデザインにも気を配らねばならない。ここ最近のトレンドとしては、ロープタイプのコードをななめがけにして使うショルダーストラップが挙げられるが、早くも流行は移ろい始めているのだという。

ネクストトレンドは、ずばりブレスレットタイプだ。手首に通せば、スマホをぶら下げて持ち運べる。Hamee(ハミィ)株式会社が手掛けるモバイルアクセサリーブランド「iFace(アイフェイス)」は、こうしたトレンドの動きをいち早く捉え、「Reflection Silicone ブレスレットストラップ」を開発した。新商品について、商品企画担当の鳥居佐妃さんにお話を伺う。

「若い女性たちに影響力があるのは、やはり韓国のカルチャー。現地をリサーチするなかで、ななめがけよりもストラップタイプがトレンドになっていることがわかり、アイデアのベースとして参考にしました。円形のブレスレットとストラップホルダーをセットにし、『iFace』で一番人気の『Reflection スマホケース』と一緒に使う想定で、開発を進めました」

ガラケー時代には欠かせなかったストラップだが、スマホの普及に伴いすっかり需要はなくなった。ところが、ショルダーストラップの流行によりその利便性が再認識されている。両手が空くのはやはり便利だ。スマホカバーにシートを挟む意匠もすっかり一般に浸透したといえるだろう。

とはいえ、多少の衝撃では壊れなかったガラケーと比べスマホは重量があるうえにデリケートな作り。アスファルトに落とせば画面が割れ、電子基板が破損するとデータが消失する。しかもスマホ本体にストラップホルダーが備わっていないため、後付けのストラップとなると強度が不安だ。

「シリコン部分を『Reflection スマホケース』から継承し、カラビナを通す仕様で設計しましたが、初期の試作ではスマホの重みに耐えられず、破損してしまうケースが続出しました。原因を突き止めたところ、最も荷重がかかる部分が最も薄いという、矛盾した設計であることが判明したんです。しかし、破損した部分は『iFace』らしさを追求するうえで外せない要素。デザインも強度も妥協したくない、ここは粘りどころだと判断しました。開発部門と工場で密に連携を取り、厚みを増す方法や異素材の採用など、試行錯誤を重ねて試作と改良を繰り返し、ようやく完成したのがこの製品です」

スマホアクセサリを作るメーカーとして、製品だけでなくスマホ本体を「破損させない」ことは、必ずクリアしなければならない命題。かといってデザインを破綻させるわけにはいかない。強度もデザインも妥協しないという矜持が伝わってくる。

触る頻度が高いスマホだからこそ、耐久性や使用感のよさは重要で、こうした品質の高さを維持することはファン獲得の第一歩なのである。

ショルダータイプは依然として売れているものの、長いストラップが煩わしいと感じる場面もある。ブレスレットタイプならスマホをテーブルやベッドサイドに置く際も邪魔にならない。

「両手をあけたいシチュエーションはもちろん、手首に通しておけば落下を防止できるので安心です。カラー展開はブラック、ベージュ、ペールブルー、ブラウン、パープルの5色あり、『Reflection』シリーズのスマホケースとコーディネートできます」

価格も1980円と手頃。その日の気分やファッションに合わせて付け替えられるよう、色違いで購入してもいい。Y2Kトレンドの匂いも感じる、どこか懐かしくて、けれども新しいブレスレット型のスマホストラップ。ぜひ取り入れてみてはいかがだろうか。