俳優の中川大志が8日、都内で行われたドラマイズム『滅相も無い』完成披露トークイベント及び第1話・第2話先行上映会に登壇した。

 演劇と映像の手法を組み合わせて作り上げた今作は、7つの巨大な穴が突如現れた日本を舞台に、「穴に入れば救済がある」と説く団体によって引き寄せられた8人の男女が“自分史”を語っていく“穴”ドラマ。穴を神と信仰する団体のリーダー・小澤(堤真一)の開いた会合に集う人物を中川、染谷将太、上白石萌歌、森田想が演じている。

 この日は中川、染谷、上白石、森田、加藤拓也監督が参加。中川は「演劇と撮影をミックスした感じで自分たちも想像できず楽しみでした」とすると、染谷は加藤監督の手掛けた台本を読み「むちゃくちゃしゃべるし、なにせ不安でした」と振り返り、加藤監督自身も「たしかにめちゃくちゃしゃべりますよね。本当によくしゃべる…(笑)」と認める。

 染谷は「加藤組というと、他の役者さんに『すごいしゃべるでしょ』と。しびれましたよね」とすれば、中川は「演劇的な撮り方のシーンもあるので一発にかける集中力。同じ時間軸でキャスト・スタッフが一斉に集中するテイクがたくさんあるのでそれはしびれました」と刺激を受けたよう。

 上白石も「“加藤さん語”というのがあってたとえば、『えっと』『なんだっけ』みたいな日常的な界隈のエッセンスが盛り込まれている。人間がしゃべる言葉をセリフにしているので、いつもより、セリフを入れるのに時間がかかりました。セリフにすると登場人物の血の通った言葉になっていくのでこれが加藤さんの世界の言葉なんだな、と感じました」としみじみ。

 中川は「みなさん芝居がうまい人しかいないので現場ではドキドキしちゃって刺激的な現場でした。加藤監督がつむぐ世界観を解釈して落とし込んで表現したいな、と。未知なるあたらいいエンターテインメントって感じがして、すごく面白いです」と手応えをにじませていた。

 16日からMBSで深夜0時59分から、TBSで深夜1時28分から放送。Netflixで見放題配信。