空手の植草歩(31)が5月1日、自身のインスタグラムを更新し、7月の国際大会をもって現役を引退すると報告した。

 植草は「この度、私は7月に行われる国際大会で競技生活を引退することに決めました」と伝え、「小学3年生の時に千葉県八街市の勝正館で空手を始めてからこれまでたくさんの方々に応援して頂き感謝申し上げます」と謝意を記した。

 「地道に田舎の道場から名前の如く一歩一歩、歩んできました。決してエリート街道ではないし全日本選手権も世界選手権も優勝したのは社会人になってからでした。だからこそこれまで長く続けて来れたのだと思います」としみじみ回顧。「とても煌びやかな華やかな世界を見ることも体験することもできました」とした。

 「逆に、苦しくて苦しくて生きている価値がないのではないのかもと思う日もあり毎日泣いた時期もありました。負けたら存在価値がないのではないかとも思っていた時期もありました」と明かし、「多くのことを学び成長させてくれたのが『空手道』という競技でした」と語った。

 初めて全日本選手権・国際大会で優勝した時やけがをした時などの思い出を振り返り「全てが私にとってかけがえのない素敵な思い出です」と強調。オリンピック後には引退もよぎったそうだが「一度きりの人生、不完全燃焼でいいのかと自問自答しやり切った気持ちにはまだなっていないと答えをだし、この空手を出来る時間に終わりが来るなら最後は空手道競技を『心から楽しんで』終わりにしたいと思い、これまで続けてきました」とつづった。

 「そしてついにこの日が来ました。やりきりました!楽しかったです。もうお腹いっぱいです。笑」と冗談を交えつつ、「たくさんのご声援、応援本当にありがとうございました!これまで私に関わってくれた出会ってくれた全ての方々に感謝致します。SNSもどんどん盛んになりたくさんの方々からメッセージ、コメントをくださりそれが私を励まし頑張る糧になりました!空手をしていたから今の私がいます。本当にありがとうございました。ラストの試合もまたSNSに載せるので見てもらえると幸いです」と呼びかけた。

 植草は1992年生まれ、千葉県出身。小学3年生で空手を始め、高校3年生の時に国体優勝。帝京大学空手道部では1年生から日本代表に選ばれ、3年生の時にワールドゲームズで優勝。大学卒業後、全日本選手権は2015年から4連覇。16年に世界空手道選手権優勝、17 年からプレミアリーグで3年連続年間王者、18年にジャカルタアジア競技大会金メダルに輝く。東京オリンピックでは61キロ超級代表として出場。“空手界のきゃりーぱみゅぱみゅ”の愛称で親しまれている。