名作映画『猿の惑星』(1968年)の“完全新作”『猿の惑星/キングダム』の日本公開(5月10日)に先駆け、現地時間2日に米ロサンゼルス、ハリウッドにてワールドプレミアが開催された。監督を務めたウェス・ボールは、来週8日に来日することを明かした。

 実写映画化される『ゼルダの伝説』の監督に抜てきされ、世界から注目を集めているウェス・ボール監督。「日本から生まれた文化や芸術が大好きで、僕はアニメと共に育ちました。今はちょうど『僕のヒーローアカデミア』を観直しているところだったので、日本に行くのをとても楽しみにしています。日本の皆さんに本作をお披露目することが待ちきれません」とメッセージを寄せた。

 会場には、恐ろしい表情で口を開いた巨大な猿のモニュメント、独裁者プロキシマス・シーザーが鎮座する玉座が置かれ、レッドカーペットに登場したのは、人間ではなく馬に乗った猿たち。ハリウッドの街は猿に支配され、まさに『猿の惑星』と化した会場は、異様な熱気に包まれていた。

 監督のほかに、猿が支配する世界、そして独裁者であるプロキシマス・シーザーに村と家族を奪われた若き猿・ノアを演じるオーウェン・ティーグ。人間との共存のために立ち上がったノアが出会う、ある秘密を握った人間の女性ノヴァを演じるフレイヤ・アーラン。ノアに常に寄り添い助けるオランウータン、ラカを演じるピーター・メイコン。人間を徹底的に排除しようとする、冷酷な独裁者・プロキシマス・シーザーを演じるケヴィン・デュランドが登場し、ファンとの写真撮影やサインに応じていた。

 オーウェンは「ハリウッドのこの通りをすべて封鎖していて最高にクール!長い間僕たちの頭の中で生きてきたこの映画を多くの人たち観てもらうのが楽しみです!」とついに公開が目前のとなった喜びを語った。

 フレイヤは「ぜひ劇場で観てほしいです!素晴らしい映像の中に、美しく深い物語があります」と、本作の魅力的な映像美とストーリーを劇場で体感してほしいと熱く語っていた。

 ウェス・ボール監督は「この映画は、国境や文化、そして時代をも超えて広がっていくと思っています。このシリーズには多くの人の想像力を掻き立てる魔法があり、その伝統を紡いでいくことが楽しみでならないです」と、長く愛される『猿の惑星』に携われた喜びと、公開を迎える気持ちを興奮交じりに話していた。

 現在から300年後を舞台に、人類と猿の立場が完全に逆転し、猿が独裁支配する衝撃的な世界を描く本作の最終版予告も解禁となった。

 プロキシマス・シーザーによって、愛する家族と仲間、そして村をも奪われてしまったノアが、生き残った仲間たちの救出に向かう道のりの途中で人間の女性・ノヴァと出会い、猿の独裁に立ち向かうことを決意する。「世界は人間のものだった。猿のものじゃない」と強く訴える彼女が隠している猿たちの知らない“人類の秘密”とは?<猿&人間>VS<猿>の衝突の先に待ち受ける衝撃のラストとは?

 『アバター』シリーズを手がけたVFXスタジオ・WETAによる映像マジックに期待が膨らむ予告編となっている。