子どもがこの世にやってきてこのかた、ずっと見守ってきている親だから、子どもの表情一つ、しぐさ一つで何がしたいのか、言いたいのかが分かってしまう。当然のことだから余計に、改めて詠まれるとクスッと笑ってしまう——そんなほっこりする川柳ばかりが選ばれた。ライフスタイルブランド「Afternoon Tea LIVING(アフタヌーンティー・リビング)」によるの「アフタヌーンティー母の日川柳」(サザビーリーグ アイシーエルカンパニー・東京)の入賞作品3句が、発表された。


 見出しに掲げた、応募総数769句の中から選ばれた「ぴよ」さんの表題作は、「結局自分の良いところも悪いところも全部わかっているのが母親で、子供の立場で、それがうれしくもあるのが伝わってきました」と審査員のお笑い芸人、ハライチ・岩井勇気さん。「偉大さを ひとり暮らしで気づく朝」(「ちまこっぴ」さん)という句には、一人暮らしを始めてみてようやく、母親がさまざまなことをやってくれていたことに気づく、その瞬間の「感謝が感じられてよかった」としている。


 もう一作は「逃げ道を そっと残して叱る愛」(「オム列」さん)。こういう叱り方ができる母親は偉大だ。詠まれた母親の方が思わず自分の子育てを振り返るきっかけになりそうな一句だ。