29日午前の外国為替市場で円相場は一時、1ドル=160円台に突入しました。歴史的な円安は広島の経済や暮らしにどう影響するのでしょうか。まずは広島の街の声をお聞きください。

※街の声は動画でご覧ください。

円安の広島への影響について帝国データバンクの藤井俊情報統括部長に聞きました。

まずは広島を代表する輸出企業ということでマツダについてです。円安の影響で昨年度の決算は売上、純利益とも過去最高を見込んでいます。ただし、藤井さんは「円安が進み過ぎ、日本の車が安く買える状況が長引くとアメリカが反発し、制約などが出てくるかもしれない」と指摘しています。

続いて、物価高・節約志向です。「円安で牛肉や小麦など海外からの食材や原油なども上がり電気代、ガソリン代など値上げとなる。4月から賃上げの動きもあったが物価高で相殺され節約志向が高まり消費が拡大しないのでは」ということです。

そして、インバウンドの増加です。「外国人観光客が増え、ホテル料金も上がる、総じて広島の観光業は潤うのではないか」ということです。

藤井さんは、「このまま円安が続けば円高に誘導するために日銀が金利を引き上げるのでは」と話していました。