[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米国株式市場は、S&P総合500種が続伸。第1・四半期としても5年ぶりの高い伸びを記録した。市場では29日発表のインフレ指標に注目が集まっている。

第1・四半期は主要株価3指数がいずれも堅調な上昇を見せ、S&P500が人工知能(AI)関連株への期待や米連邦準備理事会(FRB)が年内に利下げを開始するとの見方を背景に上げを主導した。

ダウ工業株30種は初の4万ドル突破まで1%弱に迫っている。

米商務省が28日発表した第4・四半期の実質国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比3.4%増と、改定値の3.2%増から上方改定された。堅調な個人消費などを反映した。

また、米労働省が発表した23日までの1週間の新規失業保険申請件数は前週比2000件減の21万件となり、労働市場の底堅さを示した。

ビレール&カンパニーのポートフォリオマネジャー、ジョージ・ヤング氏は「経済はかなり良い状態だ。消費者は支出を続けており、失業率は依然として低水準にある」と指摘。「そしてFRBが(金利を)引き下げるかもしれないとアメをぶら下げており、誰もがその発言を見極めようとしている」と語った。

29日は聖金曜日で米株市場は休場となるが、今年の利下げの時期と規模を巡る手掛かりを得ようと個人消費支出(PCE)価格指数の発表に注目が集まる。

週間ではダウが0.84%高、S&P500が0.39%高、ナスダック総合は0.3%安。3月はダウが2.08%、S&P500が3.1%、ナスダックが1.79%、それぞれ上昇。四半期ではダウが5.62%、S&P500が10.16%、ナスダックが9.11%、それぞれ上昇した。

S&P500の主要11セクターのうち第1・四半期の上昇率が上位だったのは通信サービス、エネルギー、情報技術。下落したのは不動産のみだった。

薬局チェーン大手のウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは3.19%高。この日発表した四半期決算では、診療所運営会社ビレッジMDへの投資に絡み減損損失を計上した。

ホームセンター大手ホーム・デポは0.59%安。 米建材供給SRSディストリビューションを182億5000万ドル(負債引き受け含む)で買収すると発表した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.87対1の比率で上回った。ナスダックでも1.42対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は111億7000万株。直近20営業日の平均は120億7000万株。

   終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 39807.37 +47.29 +0.12 39763.74 39868.59 39717.25

 前営業日終値 39760.08            

ナスダック総合 16379.46 -20.06 -0.12 16377.23 16420.92 16347.38

 前営業日終値 16399.52            

S&P総合500種 5254.35 +5.86 +0.11 5248.03 5264.85 5245.82

 前営業日終値 5248.49            

ダウ輸送株20種 16211.62 +183.0 +1.14      

7

ダウ公共株15種 882.24 +7.51 +0.86      

フィラデルフィア半導体 4905.21 +5.26 +0.11      

VIX指数 13.01 +0.23 +1.80      

S&P一般消費財 1485.49 -2.04 -0.14      

S&P素材 585.16 +1.53 +0.26      

S&P工業 1066.71 +0.71 +0.07      

S&P主要消費財 814.23 +1.39 +0.17      

S&P金融 701.32 +3.97 +0.57      

S&P不動産 248.16 +1.70 +0.69      

S&Pエネルギー 721.24 +7.88 +1.10      

S&Pヘルスケア 1723.97 +1.93 +0.11      

S&P通信サービス 284.29 -0.87 -0.30      

S&P情報技術 3821.05 -4.26 -0.11      

S&P公益事業 333.49 +2.50 +0.76      

NYSE出来高 12.39億株          

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 40400 + 170 大阪比    

シカゴ日経先物6月限 円建て 40360 + 130 大阪比