[アムステルダム 28日 ロイター] - オランダ政府は28日、インド鉄鋼大手タタ・スチールに補助金を提供する意向を示した。同社がオランダ西部沿岸都市エイマイデンで操業する大規模製鉄所での汚染物質排出を大幅削減する計画を早めることが条件。

同製鉄所の温室効果ガス排出量は国内最大規模で、最近の調査では地域のさまざまな健康被害の原因となっていることも判明した。

タタ・スチールは昨年、溶鉱炉を排出物が少ない設備に交換することや、汚染物質の排出量が最も多いコークス工場を2029年までに閉鎖する方針を示したが、実現には補助金が必要だと訴えていた。

オランダ経済省は声明で、「製鉄所周辺の住民のために状況を改善し、二酸化炭素(CO2)排出削減を迅速に進める。その上で、雇用および鉄鋼生産の経済・戦略的価値を維持する必要がある」と説明した。

タタ・スチール現地法人のディレクターはANP通信に対し、オランダ政府の支援表明を喜ばしく思うが、合意には時間を要すると述べた。