Noriyuki Hirata

[東京 30日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比470円90銭高の3万8405円66銭と続伸して取引を終えた。国内連休中の米国市場での株高の流れを引き継いだ。決算発表シーズンが本格化し、個別物色も目立った。

日経平均は377円高でスタートし、一時673円高の3万8608円17銭に上値を伸ばした。米株高のほか日米の長期金利の低下も好感された。とりわけ、ハイテク株比率の高いナスダックやフィラデルフィア半導体指数(SOX)の上昇を追い風に、指数寄与度の高い半導体関連やハイテク株がしっかりとなって、指数をけん引した。

日銀が政策の現状維持を決めたことを受けて、円安基調が継続するとの見方が輸出株の支えになった。大型株の物色が目立ち「日銀会合への過度な警戒感が後退し、海外勢の買いが入ってきたようだ」(国内証券のアナリスト)との声があった。ただ、為替介入がドル/円の上値を抑えるとの思惑もあり「しばらくは為替動向の見極めも必要になりそうだ」(国内証券のアナリスト)との見方が聞かれた。

日経平均は後場に伸び悩んだ。市場では「連休の狭間の上、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて一方的な上昇にはならなかった。決算の見極めが続き、しばらくはもみ合いではないか」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との見方があった。

TOPIXは2.11%高の2743.17ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比2.11%高の1411.88ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆6678億1900万円だった。東証33業種では、値上がりは海運やゴム製品、医薬品など31業種で、値下がりは空運とパルプ・紙の2業種だった。

決算を手掛かりにした個別物色は活発化した。前週末に市場予想を上回る利益見通しを示した三菱電機のほか、増益予想や自社株買いなどを発表した日立製作所、自社株買いを発表したコマツなど、上場来高値をつける銘柄が相次いだ。米アクティビストが投資と伝わった住友商事も高かった。 昼休み時間中に決算を発表した商船三井は減益予想ながら市場予想を上回って大幅高となった。一方、前週末に市場予想を下回る見通しを示したアドバンテストや、日東電工は売られた。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.43%高の647.4ポイントと続伸した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1374銘柄(83%)、値下がりは247銘柄(14%)、変わらずは30銘柄(1%)だった。

*値下がり業種から「水産・農林」を削除して再送します

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 38405.66 +470.90 38312.66 38,182.11─3

8,608.17

TOPIX 2743.17 +56.69 2713.83 2,710.93─2,

747.34

プライム市場指数 1411.88 +29.18 1396.28 1,395.34─1,

414.05

スタンダード市場指数 1253.31 +10.70 1247.68 1,246.64─1,

254.02

グロース市場指数 830.23 +4.39 831.42 827.94─832.

72

グロース250指数 647.40 +2.79 649.28 645.30─650.

26

東証出来高(万株) 207443 東証売買代金(億円 56678.19

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