Dawn Chmielewski David Shepardson

[2日 ロイター] - 音楽大手の米ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)と動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」は2日、新たなライセンス契約で合意したと発表した。

UMGの楽曲を再びTikTokに提供するほか、アーティストを人工知能(AI)から保護する対策を強化する。

両社のライセンス契約は1月に失効し、TikTokはUMGのコンテンツの削除を始めていた。ロイヤルティー、AI、TikTok利用者の安全性を巡り合意できなかった。

両社は今回の新たなライセンス契約を多面的な契約と表現。TikTokへの楽曲提供を再開するため「迅速に」作業を進めると表明した。拡大するTikTokの電子商取引機能を活用して新たな収益機会を共同で実現する方針も示した。

両社は共同声明で「UMGのアーティストを支援するキャンペーンでジャンルや地域を超えて世界的に協力する」と述べた。

TikTokは音楽業界にとって貴重な販促ツールとなっているが、UMGは他の交流サイト(SNS)に比べてアーティストに支払われる報酬が少な過ぎると批判。AIで生成された音源がTikTokに「氾濫」しているとも主張していた。

今回のライセンス契約では、音楽業界のAI開発でアーティストの芸術性と報酬を保護するため協力することで合意。TikTokは許可を受けずにAIで生成した楽曲を削除するため、UMGと協力する。