[東京 10日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比155円13銭高の3万8229円11銭と、反発して取引を終えた。朝方は米市場での流れを受けて、主力株や好決算銘柄を中心に買いが先行、上げ幅は一時660円超高となったが、次第に上げ幅縮小する展開となった。日経平均は主力株の上下に左右される展開となった。

前場の日経平均は287円高で寄り付いた後も上げ幅を拡大し、3万8741円88銭まで上昇した。米市場で利下げ期待が高まり、米株高となった流れを引き継いだ。ただ、後場では主力株を中心に利益確定売りの動きが強まり、マイナス圏に接近する場面もみられた。日経平均の日中の値幅は上下614円となった。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの上野裕之チーフストラテジストは「このところ取引時間中のボラティリティーが高くなる傾向がある」と指摘。決算シーズンが山場を迎える中、短期筋の先物売りが加速しているという。

日経平均は5月入りしてから3万8000円台で横ばいの展開が続いている。「3月に史上最高値(4万1087円75銭=3月22日)を更新してから調整が進んだものの、水準自体にはやや割高感がある」(上野氏)との見方がある。市場が日米の金融政策の方向感を見極めようとする中、下値に対する警戒感が上値を抑えているという。

東証株価指数(TOPIX)は0.54%高の2728.21ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.55%高の1404.18ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆3172億1400万円だった。東証33業種では、値上がりは海運や石油・石炭製品、金属製品など27業種で、値下がりはパルプ・紙や輸送用機器、その他金融など6業種だった。

前日決算を発表した銘柄は、コナミグループ、メルカリ、ダイキン工業、SUMCOが8─9%超高となった。半面、パナソニック ホールディングス、日産自動車は4%超安だった。

そのほか主力株では、ソフトバンクグループ、第一三共がしっかり。SCREENホールディングスは12%超安、東京エレクトロンは小幅安だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが902銘柄(54%)、値下がりは701銘柄(42%)、変わらずは48銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 38229.11 +155.13 38361.79 38,126.91─38,741.88

TOPIX 2728.21 +14.75 2726.20 2,718.91─2,753.81

プライム市場指数 1404.18 +7.62 1402.71 1,399.45─1,416.85

スタンダード市場指数 1250.35 -2.21 1253.74 1,249.21─1,255.34

グロース市場指数 832.43 -3.56 838.93 829.30─839.00

グロース250指数 650.23 -2.74 655.63 647.51─655.72

東証出来高(万株) 232067 東証売買代金(億円) 53172.14