[ベルリン 10日 ロイター] - ドイツの首都ベルリン近郊にある米電気自動車メーカー、テスラの工場拡張計画に反対するデモ隊が10日に抗議活動を展開し、一部がテスラの施設へ突入しようとして警察と衝突した。

抗議活動の主催団体「ディスラプト・テスラ」によると約800人が参加し、テスラの工場拡張は環境を破壊すると主張している。

ロイターの動画には、青い帽子をかぶり顔をマスクで覆った数十人のデモ隊がテスラの敷地に侵入しようとし、警官隊が阻止しようとしている様子が映っていた。デモ隊の少なくとも1人が拘束された。

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は自身が所有する短文投稿サイト「X」(旧ツイッター)に「なぜ警察は左翼デモ隊をいとも簡単に見逃すのか」 と書き込み、デモ隊がテスラの敷地には突入できなかったとした。

動画には、複数の負傷者を助ける医療関係者の姿も映っていた。

ディスラプト・テスラの広報担当者であるオーレ・ベッカー氏はロイターに対して「私たちは本日、ブランデンブルグ州グリュンハイデにあるテスラ工場の環境破壊に注意を喚起するためにここに来た」と語った。

ブランデンブルク警察の報道官、マリオ・ハイネマン氏は「われわれは集会の自由を守る一方、公共秩序と安全にも責任があり、必要となれば介入もする」と言及した。

警察はデモ隊が工場の敷地内に入ろうとしたものの阻止され、数人が身柄を拘束されたことや、数件の負傷者の報告があったことを認めた。