[18日 ロイター] - モルガン・スタンレーは、2024年第3・四半期の北海ブレント原油価格見通しを10ドル引き上げ1バレル=90ドルとした。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国でつくる「OPECプラス」による自主減産へのコミットメントに伴う需給バランスの逼迫と、最近の製油所へのドローン(無人機)攻撃を受けたロシアの原油生産削減が理由という。

モルガン・スタンレーはOPECとロシアの第2─第3・四半期の供給見通しを日量20万─30万バレル引き下げた。第2・四半期は小幅な供給不足となり、第3・四半期には供給不足が拡大すると見込んだ。

また北海ブレント価格見通しを第1・四半期は82.5ドルから85ドル、第2・四半期は82.5ドルから87.5ドル、第4・四半期は80ドルから85ドルにそれぞれ引き上げた。

ウクライナは今年に入り、ロシアの石油インフラへの攻撃を強化している。モルガン・スタンレーは「これらの攻撃はおそらく、石油生産の一部がまだ削減される必要があるかもしれないことを意味している。この結果、OPECプラスのコミットメントと合わせ、われわれは第2・四半期と第3・四半期のロシアの石油生産予測も日量約20万バレル引き下げた」とした。

今年の石油需要はなお日量150万バレル増と想定。ジェット燃料と石油化学製品、また地域的には中国とインドがけん引し、これまでのトレンドの伸びを若干上回ると予想した。