[ブラジリア 28日 ロイター] - ブラジル中央銀行のロベルト・カンポス・ネト総裁は28日、次回の5月会合より先の政策運営については不確実性が高いため、データ次第で決まる側面が大きくなるとの見解を示した。

中銀は今週、国内外の物価上昇率の鈍化ペースが不透明な点を強調し、フォワードガイダンスを修正。以前は複数回の利下げを示唆していたが、現時点では5月に50ベーシスポイント(bp)の追加利下げを想定するだけにとどめている。

カンポス・ネト氏は「はっきりした視界が開けていないので、5月以降は状況に依拠する形になるのが理にかなっている」と説明した。

中銀は、将来にわたって不確実性が高いままである場合、政策委員会の「何人かのメンバー」が緩和ペースを緩めるのが適切かもしれないと主張していることも明らかにした。

昨年8月に緩和を開始した中銀は、これまでに政策金利を合計300bp引き下げ、足元では10.75%としている。

この日の四半期インフレ報告で中銀は、2月までの3カ月間の物価上昇率が想定より0.54ポイント上振れしたと指摘しつつも、今後は想定からの振れは小さくなるだろうと予想した。

今年の成長率見通しは昨年12月時点の1.7%から1.9%に引き上げた。