[リマ 11日 ロイター] - ペルー政府は、今年に入って同国でデング熱による死者数が前年の同じ時期の3倍以上に達していると明らかにした。貧困地域の被害が最も深刻で、政府は感染予防策を強化している。

政府は今週、流行抑止策を支援する緊急経済対策を可能にする「非常事態令」を承認したと発表した。専門家らは、気候変動が流行を助長しているとみている。

デング熱は、軽症では吐き気や発疹、身体痛などが起き、稀に重症化すると内出血して死に至る可能性がある。乳幼児と妊婦がより危険という。

保険当局によると、11日現在、年初からのデング熱による死者報告は117人。前年の同じ時期には33人だった。

発症が疑われるケースも3倍以上の13万5000人となっている。

当局はここ数日間に、リマの貧困地域で燻蒸を行い、デング熱を媒介する蚊の駆除にあたった。墓地の献花用花瓶でも蚊の繁殖が見つかり、駆除を行ったという。