Crispian Balmer Angelo Amante

[カプリ(イタリア) 18日 ロイター] - イタリアのカプリ島で開催された主要7カ国(G7)外相会合は18日、2日目の討議を開始した。中東危機について協議し、午後は北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長とウクライナ外相が参加し、ウクライナ支援について話し合う。

ドイツ政府は17日、EUとNATOにウクライナの防空体制を強化するよう呼びかけた。

欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は18日、ウクライナの防空体制を強化するため、EU加盟国が自国のミサイル迎撃システムをウクライナに送るべきだと発言、ウクライナ支援を米国だけに頼るわけにはいかないと述べた。

ボレル氏はで記者団に「われわれは(地対地ミサイルシステム)パトリオットを保有している。ミサイル迎撃システムを保有している。万が一に備えて保管しているだけであり、兵舎から運び出して、激しい戦争が起きているウクライナに送るべきだ」と発言。

「そうしなければ、ウクライナの電力システムが破壊される。住宅、工場、オンラインでさまざまな目的に使用される電力がなければ、どの国も戦えない」と述べた。

また、米国でウクライナ支援法案の可決が「内政」問題により遅れているのは遺憾だとした上で「米国だけに頼ることはできない。われわれは(自らの)責任を果たし『米国がやってくれる』と言うのをやめなければならない」と述べた。

ウクライナのクレバ外相は、西側諸国の対応はイスラエルとウクライナとで異なると指摘し、イランが13日にイスラエルに対しミサイルや無人機で攻撃した際、米英仏軍が撃墜に動いたことを挙げた。

「イスラエルに関する戦略は、被害と死者が出ることを防ぐことにあるようだ。ここ数カ月の対ウクライナ戦略は、被害からの回復を助けることにあるようだ」とし「今日のわれわれの任務は、ウクライナでの死と破壊を回避できるようなメカニズムを、われわれのパートナーが設計する方法を見つけることだ」と述べた。