[19日] - S&Pグローバル・レーティングは19日、イスラエルの長期格付けを「AA−」から「A+」に引き下げた。見通しはネガティブとしている。

イスラエルにとって地政学リスクが既に高まる中、先週のイランとの対立激化に言及した。

S&Pはイスラエルの2024年財政赤字が国内総生産(GDP)比8%に拡大すると予想。主に防衛費増加によるものだとした。

ネガティブ見通しについては、想定以上にイスラエルのイスラム組織ハマスとの戦争やイスラム教シーア派組織ヒズボラとの対立がエスカレートしたり、イスラエル経済に影響が及ぶリスクを反映していると説明した。

イランとの軍事的対立がより直接的で持続的なものになるなど、複数の軍事情勢悪化のリスクが見込まれるとした。

一方、格付け機関のフィッチは今月、イスラエルを格付ウォッチ「ネガティブ」から外し、Aプラス格付けを維持した。ただ、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとハマスの戦争をリスクとして挙げた。

ムーディーズは2月、戦争に関連したリスクを理由にイスラエルの格付けを引き下げている。