Michelle Nichols

[国連 18日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は18日、パレスチナ自治区ガザへの人道支援状況を改善するイスラエルの約束は限られた成果しか上げておらず、全く効果がないこともあると指摘した。飢餓を回避するために緊急かつ有意義で測定可能な進展を求めた。

国連安全保障理事会で「差し迫った飢饉と予防可能な病気による死を避けるために、ガザ地区への人道援助を飛躍的に増やす必要がある」と述べ「食料が不可欠で、清潔な水、衛生、医療も同様だ」と訴えた。

グテレス氏は人道支援の状況について、一部で進展があっても他の分野での遅れや制限によって帳消しにされることが多いと指摘した。

イスラエル当局はこれまでより多くの支援物資トラックの通行を許可したが、認められるのは物資を届けて安全に戻るには遅すぎる時間帯が多いとし、「そのため効果は限定的で、全くないこともある」と述べた。

米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は東京の米大使館で記者団に、「これは進行中の取り組みだ。過去数週間で人道的状況の改善に向けた動きが見られたが、まだまだやるべきことが多く残っている」と指摘。「われわれはイスラエルに責任を取るよう強い圧力をかけており、イスラエルはそれに応えている」と語った。