Jessie Pang

[香港 8日 ロイター] - 香港高等法院(高裁)上訴法廷は8日、2019年の反政府デモで民主派に歌われた曲「香港に栄光あれ」について、演奏や配信の全面的な禁止を求めた政府の申請を認める判断を示した。

高等法院は昨年7月、表現の自由を侵害するとともに一般市民に「萎縮効果」をもたらす点を理由にこの申請を却下し、政府側が上訴していた。

上訴法廷は、「香港に栄光あれ」の作曲者は体制転覆のための「武器」として使用されることを意図していたと指摘。インターネットのプラットフォーム事業者に対して、この曲に関連する動画の削除を納得させる上でも、禁止命令は必要だなどと説明した。

引き続き学術研究や報道目的での使用は認められる。

中国外務省の報道官は「(香港政府が)国家安全保障を守る責務を全うするためには、誰かがこの曲を使用したり拡散したりするのを防ぐことは不可欠だ」と主張した。

香港政府の司法長官は、今後インターネットのプロバイダー側と協議し、禁止命令に基づいて関連コンテンツの削除を求めていくと述べた。