Alexandra Alper

[ワシントン 22日 ロイター] - 米下院外交委員会は22日、政府が人工知能(AI)システムの輸出を規制しやすくする法案を圧倒的賛成多数で可決した。中国の軍事力強化に利用されるとの懸念などが背景にある。

米国人が外国人と協力して米国の国家安全保障にリスクをもたらすAIシステムを開発するのを禁止する明確な権限を、商務省に与えることも明記した。

共和党のマコール委員長は、この法案がなければ「米国の大手AI企業は意図せず中国の技術力向上を加速させ、その軍事的野心や悪意ある野望を支援する可能性がある」と警告。

「(中国共産党が)監視国家と軍事機構を強化するために技術的進歩の拡大を目指す中、米国の機密技術が彼らの手に渡らないよう保護することが重要だ」と述べた。

法案は今後、下院本会議と上院での可決が必要になる。

ロイターは今月、バイデン政権が生成AIの要となる最先端基盤モデルについて中国やロシアなどへの輸出規制を検討していると報じた。