おととい(4月29日)一時1ドルあたり160円をつけるなど、日本経済は歴史的な円安水準が続いています。

観光地・熊本城は外国人観光客が増加

記者「平日にも関わらず、きょうも多くの外国人観光客がステージイベントを楽しんでいます」

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熊本城の観光施設・城彩苑では、抹茶のスイーツなどを楽しむ外国人観光客の姿がありました。

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台湾からの観光客「友達がTSMCに仕事で来ているので自分も旅行に来た。ラーメンのスープが熟成されていておいしい」

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熊本空港の国際便の増加に加え、円安も追い風となり、熊本城でも外国人観光客が増えています。

ーー円安でお得感が?
九州産交ツーリズム 相良有香 課長「はい、あるみたいですね」

一方、日本に住む人には逆風です。

相良課長「円安の今の時期にわざわざ行かなくても『もうちょっとしてからでも良いのではないか』として、国内旅行にシフトするお客様もいます」

この旅行会社では、1ドルが111円程度だった2019年には、ゴールデンウィーク中の海外旅行が92%で国内旅行は8%でした。

今年(2024年)は海外旅行が20%、国内が80%と逆転しています。

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また、海外に出なくても、円安は私たちの食卓に暗い影を落としています。

一か月に約3000トンの飼料、コスト削減に努めるも… 

食肉牛の飼育数が3万頭以上と日本一を誇る食肉生産販売会社、『杉本本店』では頭の痛い問題を抱えていました。

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杉本本店 杉本光士郎 社長
「(円安の影響は大きいですね。エサは海外からの輸入の原料がメインになっている」

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飼料の原料となるトウモロコシなどは、ウクライナ情勢などで高騰。円安も加わり、飼料価格は約1.4倍になりました。

1か月に約3000トンの飼料を使うこの会社では、コスト削減に努めますが、苦しい状況です。

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杉本社長は「このまま円安が続くと倒産や廃業に至る畜産農家が増えかねない」と危機感を募らせ、急激な円安などの際には、行政の補助が必要と訴えています。